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    政治

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     安倍晋三総理大臣が牽引してきた「地球儀を俯瞰する外交」をさらに進めていきたい——そう語るのは、外務大臣の茂木敏充氏だ。緊迫する東アジア情勢、日米同盟の行方、ロシアとの平和条約交渉……日本を取り巻く外交課題は山積している。茂木氏が考える、ポスト安倍時代の外交、そしてポストコロナの国家像とは。

    ◆ ◆ ◆

    地球儀を俯瞰する外交を

     安倍晋三総理が8月28日の会見で、健康上の理由で退陣を表明されました。本当に残念です。

     7年8カ月、安倍総理アベノミクスによる日本経済の再生と雇用の創出、私が大臣として担当させてもらった人づくり革命、教育無償化の実現、そして日米同盟の強化や地球儀を俯瞰する外交など、様々な分野、政策課題で本当に大きな成果を残された。この間、国際社会での日本の存在感、プレゼンスが大きく高まったのは間違いありません。

     今、日本も世界も新型コロナウイルス感染症という大きな危機に直面していますが、皆で力を合わせこの危機を乗り越え、安倍総理の進めて来た「日本を取り戻す、日本を前へ」という様々な政策を、更に進めて行きたいと思います。

     私も外務大臣として、今、様々な制約、新型コロナの拡大防止のための移動制限などがある中でも、地球儀を俯瞰する外交を前に進めていきたい。それが今の強い思いです。

     先日、コロナの世界的拡大以降、日本の閣僚として初めて海外出張しました。8月5日からイギリスを訪問したのですが、感染リスクを減らすためにチャーター機を利用し、同行したのも局長や秘書官、SPら10人以下。通常の半分以下の態勢です。トラス国際貿易相と日英間の新たな経済パートナーシップについて協議したわけですが、やっぱり電話会談だけで終わるのと、直接対面して交渉するのとでは大きな違いがあります。

     コロナで海外訪問を取りやめていた間、各国の外相や、カウンターパートと電話会談を60回近くやってきたんですね。だけど、電話の場合、機微にわたる内容をじっくりやり取りするのは難しい。本当なら一対一で交渉したい場面でも、電話の向こう側に何人いるかも分かりません。

     私は経済再生相として昨年、日米貿易交渉を担当しましたが、この時は何度もワシントンを訪ね、ライトハイザー通商代表と協議を重ねました。相手の意見を聞き、「ではこれでどうだ」と提案し、また向こうから案が出て……国益をかけたギリギリの交渉には相当な時間がかかる。最終的に日米の貿易協定をまとめた際には、計3日間、閣僚折衝だけでも11時間というロングラン交渉で、互いの考えをすり合わせていったんです。こうした交渉は、なかなか電話やテレビ会談ではできません。

     この8月にはイギリスだけでなく、12日からシンガポールマレーシア、20日からパプアニューギニア及びメコン3国(カンボジアラオスミャンマー)を回ってきました。国によって規制は異なりますが、入国や帰国のたびに相当な回数のPCR検査を受けています。結果は全て陰性ですし、体調は万全です。

    韓国への対抗措置は……

     ただ、どうしても「外遊」という感じはしないんですね。例えばパプアニューギニアでは、ポートモレスビーの空港から宿泊先のホテルまで車で5分ほどでしたが、そのホテルに向こうの首相が来て夕食会をやって、翌日の会談も同じホテル。空港とホテルの間しか移動していないんです。地元の美味しい店に行ったり、現地の皆さんと触れ合ったりするのはまだまだ難しいのが現実です。

     もちろん、現地に直接出向かなければ、向こうの首相と膝を突き合わせて「日本はこういう取り組みや支援をしていきます」といった話をすることもできません。カンボジアでも、フン・セン首相と3時間の会談を行いましたが、これも直接出向いたから実現したことです。どこの国でもコロナ後、最初の海外要人訪問ということで「コロナで大変な時にもかかわらず、日本は外務大臣がわざわざ来てくれた」と歓迎されましたし、現地の新聞ではたいてい1面トップで大きく報じられました。

     率直に言えば、空港とホテルだけの移動は窮屈でしたが、外交的にはそれを上回る大きな成果があった。私はそのように受け止めています。

     昨年9月に外務大臣に就任し、ほぼ1年が経ちました。この間、厳しい状況にあったのが日韓関係です。

     まず申し上げたいのは、旧朝鮮半島出身労働者問題に関する韓国大法院の判決は、明確な国際法違反だということ。新日鉄住金(現・日本製鉄)に賠償を命じた判決について8月4日、資産差し押さえ命令の「公示送達」の効力が発生しました。すぐに資産が現金化されるわけではありませんが、仮に現金化となれば、深刻な事態を招くことは間違いない。

     我が国としては、韓国に対し、国際法違反の状態を一刻も早く是正するよう強く求めていくと同時に、関係企業とは緊密な連携を取っていく。もちろん、万が一の場合をはじめ、様々なシナリオを想定しています。「対抗措置としてこういう選択肢を考えています」と表に出したら、外交になりませんからこの場では申し上げませんが、あらゆる選択肢を視野に入れて毅然と対応していきたい。

     もう一つ、日韓関係を難しいものにしているのが、輸出管理の問題です。我が国は昨年7月、半導体材料などの韓国への輸出管理を厳格化しましたが、この件についても、康京和外交部長官とは、輸出管理当局間で解決に向けて対話を重ねることが大事だと話をしてきました。ところが、当局間の対話が続いているにもかかわらず、韓国側の要請で7月下旬、WTOに紛争処理小委員会が設置されたことは極めて遺憾です。我が国としてはWTO協定の手続きに従って、淡々と対応していきます。

    『愛の不時着』と『梨泰院クラス

     また、輸出管理とは別の問題ですが、11月上旬にかけてWTOでは事務局長選が行われます。冷静に見ても、今のWTOは上級委員会に欠員が出るなど機能不全に陥っています。次の事務局長に求められる資質は大きく3つ。まず、主要国間の利害を調整する能力があるか。多角的貿易体制の維持・強化に積極的に貢献できるか。組織の透明性をきちんと確保できる人物かどうか。これらの条件を満たすような事務局長を選んでいきたいと考えています。

     事務局長選には各国から8人の候補者が立候補していますが、本来なら我が国も、こうした国際機関にもっと人材を送り込んでいくべきです。ある日急に「この人は事務局長にどうか、次長にどうか」ではなく、通商や知的財産などそれぞれの分野で、いかに有能な人材をプールしておけるか。そのプールも若手、中堅、すぐにでも事務局長になれる人……という具合に、ピラミッド型が理想です。これまでの日本は国際機関で活躍できる人材の育成やロビー活動が弱かった。国益を損なわないためにも、中長期戦略の中で、国際機関で要職を担うような人材を育成していくことが極めて大事だと考えます。

     ここまで韓国の国際法違反などを指摘しましたが、それとは別に私自身のことで言えば、緊急事態宣言中には、ネットフリックスで最近話題の『愛の不時着』も『梨泰院クラス』も全話観たんですよ。

     そもそも私はドラマ鑑賞が趣味なんですが(笑)ストーリーキャラクター設定が魅力的なのはもちろん、異文化を知るという意味でも海外の作品はいいなと思います。愛の不時着からは、南北の問題や、財閥の力が強い韓国企業の問題が見えてくる。梨泰院クラスも大手食品会社の会長に、小さな居酒屋を開店させた青年が立ち向かうという話で、家族経営が強い韓国ならではの物語です。

     茂木氏が続けて語った『半沢直樹』の魅力とは。さらに、中国の領海侵入や日露・日朝関係、次期総裁を巡る議論、アフターコロナ時代の外交方針などを語り尽くした「中国の領海侵入、韓国の国際法違反にこう対峙する」の全文は「文藝春秋digital」でお読みください。

    (「文藝春秋」編集部/文藝春秋 2020年10月号)

    茂木敏充氏 ©文藝春秋


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    菅義偉官房長官(71)が2020年9月14日自民党の両院議員総会で総裁に選ばれて、事実上、次期総理大臣に決まった。

    官房長官安倍晋三首相の政策を引き継ぐと公言してきたことから、韓国メディアでは、安倍首相アバター(分身キャラクター)として「アベター政権」とか「アベス(アベ+スガ)内閣」などと酷評してきたが、正式に次期首相に内定したことで、やや冷静に人物像や対韓国政策を分析する記事が登場している。

    韓国紙では、どう報道しているのだろうか――。

    「愛されるよりも恐れられたほうがはるかに安全だ」

    2020年9月2日付の聯合ニュースは「首相になる人が言った『安重根犯罪者』」という見出しで、菅義偉官房長官の過去の言動について報じた。

    これは2013年11月植民地時代の韓国で初代総監を務めた伊藤博文を暗殺した韓国の独立運動家、安重根(アン・ジュングン)の石碑建立を、中国と韓国が合同で進めていることに関連し、菅官房長官安重根を「日本で言えば犯罪者であり、テロリスト」と呼んだことを蒸し返して批判したものだ。

    安重根は韓国では植民地独立運動の闘士として教科書でも大きく紹介されている英雄。当時の朴槿恵パク・クネ)政権もこの発言には激怒。日本政府に厳重な抗議を申し入れた。以来、安倍政権の対韓国強硬路線のスポークスマンを務めてきた菅官房長官は、何かと「冷たい官房長官」「にべもない発言」などと韓国メディアの矢面に立たされてきた。

    そんな菅官房長官に対し、「次期総理」が確定すると、韓国紙には比較的冷静な人物像の分析記事が出るようになった。中央日報(9月11日付)「コラム:次期首相有力菅義偉氏、『力の論理』重視する土の箸とスプーンのマキャベリスト」は、菅氏が雑誌で連載している「人生相談」の記事を取り上げている。

    菅氏は今年(2020年5月)からビジネス雑誌『プレジデント』で「戦略的人生相談」という連載コーナーを持っているのだ。中央日報のイェ・ヨンジュン論説委員が、こう紹介する。

    「(連載では)政治家菅義偉の人生観や政治哲学、または自身の政治業績を前に出す『戦略的』表現が登場する。たとえば若い会社員が『昭和の考え方の上司が多すぎる仕事をさせる』と訴えると、菅氏は『自民党の税制調査会会長の甘利明先生は、事務所スタッフがたるんでいると「菅事務所に出すぞ」と活を入れているとも聞きました』と答える」

    自分も同じような過程を通ってきた。毎日、朝から晩まで歩き続けるので靴がボロボロになり、見かねた支援者に靴をプレゼントされたこともあった。あなたの世代が抱くビジョンや、描いている未来像についての話を聞けば、上司もあなたの世代に会社の将来、日本の未来を託しても何の心配もない、と安心してくれるのではないか、とアドバイスするのだった。

    「菅氏はマキャベリ(編集部注:ルネサンス期の政治思想家。どんな卑劣な手段を使っても、結果として国家の利益を増進させるのなら許されるという考え方を提唱)を通読している。菅氏は『恐れられるよりも愛されるほうがよいのか。2つのうちの1つを手放さねばならない時には、愛されるよりも恐れられたほうがはるかに安全だ』というマキャベリの『君主論』を引用した後、官僚社会を手中に収めた秘訣として『嫌われ役』を買って出たことを挙げた」

    中央日報はこう続ける。

    「日本の官僚は菅氏の前では強く出ることができない。『意志あれば道あり』を信条とする菅氏に『できない』という言い訳は通じない。高位級官僚の人事に直接関与した。安倍氏が最長寿首相になることができたのは、菅氏の力を借りて官僚を掌握したからだ。ナショナリズムが顕著な安倍氏に比べ、菅氏は理念が明確ではない。だが、力の論理を優先するのはマキャベリストの共通点だ」

    さらに、菅氏の自叙伝『官僚を動かせ 政治家の覚悟』(2012年刊)を引用して、対北朝鮮、対韓国政策の「業績」をこう紹介する。2004年5月に「特定船舶の入港禁止に関する特別措置法」(通称:万景峰(マンギョンボン)号禁止法)を議員立法で成立させた。年間20回ほど往来する北朝鮮の万景峰号は、日本で暗躍する工作員が集めた毎回10億~20億円の現金を北朝鮮に運ぶ役割を果たしていたが、官僚の反対を押し切って法案を通過させたという。

    「相性で外交はできない」と安倍氏に対する強烈な自負心

    中央日報が続ける。

    「また、徴用工訴訟に対する報復として日本が昨年輸出規制を行ったのは、安倍氏と首相秘書官である今井尚哉氏が主導したと言われているが、菅氏も強硬論の立場に立った。菅氏は2015年慰安婦合意(編集部注:元慰安婦支援のため韓国政府が財団を設立、日本政府の予算で10億円程度の資金を一括拠出する。合意に基づく解決策が『最終的かつ不可逆的』であることも確認)の立役者だったからだ。朴槿恵政権から文在寅ムン・ジェイン)政権に代わって、慰安婦合意が覆されるのを見て大きな挫折感を味わった。韓国を関係悪化の原因提供者に転嫁する安倍氏の認識と少しも変わらない。菅政権が発足しても韓日関係の改善は決して楽観できないのはこういう理由からだ」

    と、結んでいる。

    同じ中央日報(9月13日付)のコラム「グローバルアイ:侮れない首相菅義偉」の中で、ユン・ソルヨン東京特派員は、菅氏は「外交経験」のなさが最大の弱点とされているが、意外に捨てたものではないと評価している。

    9月8日の会見で菅官房長官は、

    「外交は(首脳間の)ケミストリー(相性)だけで左右されるような簡単なものではない」

    と発言したが、これは各国首脳と個人的な人間関係を築いてきた安倍首相に対する強烈な自負心の表れだという。ユン・ソルヨン記者は、こう指摘する。

    「菅氏は会見で、日米首脳電話会談を37回のうち36回同席した。韓国、中国、ロシア問題もすべて報告を受けてきたと、外交能力に問題はない点を強調した。それでも『頼りない』と言いたげな記者の質問に菅氏は神経をとがらせた。『ケミストリー』とは安倍首相を意識した単語だ。安倍首相トランプ大統領ゴルフをして、ハンバーガーを食べ、厚い関係を誇示した姿を菅首相には想像しにくい。官房長官という職責上、菅氏は7年9か月間外遊をしたことがない」

    しかし、菅氏には先を読む外交能力があると、ユン・ソルヨン記者はいう。

    2016年の米大統領選挙でだれもがヒラリー・クリントン氏の当選を楽観していた時、菅氏はトランプ系関係者と会ってつながりを作っていた。2015年慰安婦合意締結の際にも『米国を証人に立てるべき』として米国の歓迎声明を引き出したのも菅氏の作品だった。菅氏は主要国大使と定期的に会い昼食をするなど外交使節とも幅広い接点を維持してきた」

    (福田和郎)

    「安倍アバター(分身)」と酷評されたことも(2020年9月7日付中央日報)


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    陸上自衛隊はどんな想定で訓練をしているのか。元陸将補の二見龍氏は「先の大戦の伝統に引きずられて、『無駄弾を撃つな』という考え方が根強い。また、死亡者は4時間後には戦闘に復帰するという想定だ。これらは現実の戦闘からかけ離れている」という――。

    ※本稿は、二見龍『自衛隊は市街戦を戦えるか』(新潮新書)の一部を再編集したものです。

    ■「補給」にも残る旧軍の“伝統”

    前回は陸上自衛隊日露戦争203高地の記憶を保ち続け、いまだに「突撃」をやめられない理由を書きました。今回は新著『自衛隊は市街戦を戦えるか』(新潮新書)でも取り上げた、旧軍以来の伝統が残るとしか思えぬところを挙げてみましょう。

    例えば弾薬の取り扱い方などもそうです。実戦と訓練とが異なるのは、兵站(補給・整備・衛生)が重要になるところです。

    実戦では、物資が部隊へ供給されなければ戦闘を続けることはできなくなります。特に重要なのは弾薬の供給です。水・食料、燃料、弾薬など毎日補給を続ける物資のうち、弾薬は補給物資の重量で約90%を占めます。

    特科部隊(砲兵部隊)の保有する大砲(榴弾砲)は砲身砲と呼ばれています。砲身砲は誘導弾のように精密な射撃はできませんが、砲弾1発の価格が誘導弾の価格に比べてはるかに安価に抑えられています。

    砲身砲により敵を撃破する場合、低い精度をカバーするために弾量(弾を撃つ量)を多くしなければなりません。必然的に特科部隊の使用する砲弾の量が補給物資としてかなりの量を占めることになるのです。

    ■弾薬を上手に節約できるかが重視される

    第二次世界大戦において、物資を運ぶ日本軍の後方連絡線(補給線)が米軍によって次第に遮断されるようになりました。後方連絡線の安全確保ができない状態になると、戦闘に最も重要な弾薬補給も十分行うことができなくなります。そこですぐに影響が出るのは、砲身砲の弾薬です。

    補給が乏しくなると射撃を行う機会と弾数も限定せざるを得なくなります。撃ち込むのを「ここぞ」という目標だけに限定したり、1回の砲撃で使用する弾数を少なくしたりしました。いかに無駄弾を撃たず、弾薬を上手に節約して使用するかが重要になっていったのです。

    私は陸上自衛隊に在籍していた間、陣地攻撃の訓練を行うと、いつも違和感を覚えていました。自衛隊の教科書である「教範」には、第二次世界大戦朝鮮戦争当時の戦い方に近い陣地攻撃の要領と手順が書いてあり、訓練はその教範に記載されている通りの要領で行われていたからです。前回触れた「突撃訓練」もその一つです。

    現在では情報収集機材や装備能力が大きく向上し、変化しています。にもかかわらず、人員にしても装備にしても、国家総動員の総力戦による「消耗戦」を行っていた時代と同じような戦闘要領を続けることが適切なのかどうか、私は疑問に思っていました。

    ■実際の訓練は火力重視とは矛盾している

    幹部初級課程(小隊長を養成する課程)にいた20代の頃、疑問に思って、そのことを教官に質問すると、こう答えが返ってきました。

    「そのような轍を踏まない(人的損害を多数発生させない)ためにも、火力を重視した戦闘を行わなければならないのだよ」

    なるほど、強力な火力によって敵に大打撃を与えることができれば、味方の人的損害を抑えられます。しかし、実際の訓練では、とても火力を重視しているようには思えなかったのです。教官の答えは明らかにやっている訓練と矛盾しています。

    「なぜもっと火力を使用しないのか」と聞いてみても、教官はうるさそうに「攻撃準備の時間が少ないので、仕方ない」と言うだけです。

    幹部初級過程が終わり、部隊に戻って陣地攻撃の訓練に参加してみると、やはり第二次世界大戦朝鮮戦争と同じ戦い方を行っています。火力を運用する特科の幹部にも同じ質問をすると、彼はこう言いました。

    「この程度の射撃で十分だ。これ以上撃っても、弾の無駄だよ。それに十分な弾薬があるわけではないからな」

    ■「無駄弾を撃たない」はその通りなのだが……

    この話は、その特科幹部だけが特にそう思っているわけではなく、全体的に「弾薬の節約に努めなければならない」という雰囲気があるように、私には感じられました。

    幹部や教官は口々に「無駄弾を撃たないために、目標の位置を正確に捉えて、効果的な射撃を行わなければならない」と言います。「無駄弾を撃たない」ようにするべきというのは、その通りだと思います。しかし、陸上自衛隊は専守防衛をモットーとしていますから、基本的に実戦は国内に限定されるはずです。

    だとすれば、十分な補給支援を受けられる前提のはずです。にもかかわらず、なぜ弾の節約をするような戦い方をするのでしょうか。

    旧日本軍は、先の大戦で後方補給線の安全が確保できなくなり、補給物資が減少、途絶えてしまい、結果として仕方なく弾薬を節約せざるをえませんでした。私には陸上自衛隊の訓練における弾薬の節約が、この旧日本軍からの伝統のように思えてならないのです。

    ■「人命より弾薬」訓練でしか通用しない思考

    何よりも気になるのは、現場には、人命よりも弾薬の節用を重視するような雰囲気が漂っていることです。火力によって敵を十分に叩くことができなければ多くの敵が残存してしまいます。敵が残っている陣地へ突入した場合、敵の火力によって多くの味方が倒されることになります。

    時間がないから、敵を残してしまっても構わないと簡単に考えてしまった代償は、多くの味方の血によって贖われることになります。「急がないとならないので仕方がない」では許されるものではありません。しかし、不思議なことに、そんなことが訓練ではまかり通っているのです。

    「これだけ撃てば充分だろ、これ以上撃っても弾の無駄、そんなに弾がある訳ではないのだし……」。もちろん、訓練のための弾薬も国民の血税が使われていますから、自衛隊が無駄に使っていいわけではありません。しかし、戦闘における考え方はあくまで実戦を見据えたものであってほしいと思うのです。

    本来は、訓練であっても、戦闘を有利に進めるために必要なだけの弾薬を準備すべきではないでしょうか。弾薬の節約のため、「最前線の歩兵の命が失われても仕方がない」という驚くべき考え方は、実損害が出ない訓練だから通用するものだと思います。いや、個々の幹部は「歩兵の命が失われても仕方がない」とは考えてないと言うかもしれません。

    ■自衛隊員は死んでも4時間後に生き返る

    しかし、個人の考えはともあれ、行なわれている訓練の背後にある思想は、間違いなく「歩兵の命」を軽んじています。

    そもそも自衛隊の訓練では、最も実戦的でなければならない訓練検閲の中でも最大規模で行われる6日間の戦闘団訓練検閲でさえも、死亡した者は4時間後戦闘に復帰、重傷者は2時間後戦闘に復帰、軽傷は応急手当てをしたらその時点で戦闘復帰するという規定になっています。

    隊員は死亡してもすぐに生き返ることができるので、勇ましく(?)「それ行け!」とばかりに、撃たれる事を恐れることなく前進していきます。負傷者のことなど考慮されていないのです。「こんなことをやっていては、実戦では多くの損害が出るな」と感じながら戦闘訓練を行っていた日々でした。

    ■よりリアルな実践を想定した訓練をするべきだ

    繰り返しますが、特科の装備する砲身砲(榴弾砲)の特性は、精密な誘導機能はないものの、安価な弾を大量に打ち込むことによって敵を撃破するところにあります。

    本来有利な態勢を保持していなければならないはずの攻撃部隊にとって、最初から保有している弾薬が少ないという状態はレアなはずです。しかし、陸上自衛隊の訓練においては毎回弾が少ない状況の設定で、十分に敵を叩き切れないまま、味方は突入しなければならないのです。

    もし弾薬が少ないというのであれば、弾が少ない状況に陥らないようにするにはどうすればいいのかを考えるべきでしょう。それが実戦を想定するということです。

    実戦と同じようなリアルな状況で訓練を行うことによって、「できること」と「できないこと」が明確になり、そこで初めて「できないこと」を「できる」ようにするための具体的な改革・改善策を考えるようになり、訓練を進めていく方向が明らかになるのではないでしょうか。

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    二見 龍ふたみりゅう
    陸上自衛隊 元幹部
    1957年東京都生まれ。防衛大学校卒。陸上自衛隊で東部方面混成団長などを歴任、陸将補で退官。現在は防災官を経て、一般企業で危機管理を行う傍ら執筆活動を続ける。著書に『自衛隊最強の部隊へ』など。

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    ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/LifeJourneys


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    太平洋戦争後の日本製戦車として2世代目といえる74式戦車は、制式化からもうすぐ半世紀を迎えようとしています。高度経済成長期の最中に開発量産された74式戦車の特徴について、改めて振り返ります。

    日本製戦車では初モノづくしだった74式戦車

    74式戦車はその名のとおり、1974(昭和49)年に制式化された戦車です。陸上自衛隊が保有する戦車のなかでは最古参であり、新型の10式戦車16式機動戦闘車に更新される形で退役が進んでいます。

    すでに陸上自衛隊で運用が始まってから40年以上経過している74式戦車ですが、同車は国産戦車で初めてというべき部分が多々あります。

    たとえば駆動系。それまでの日本の国産戦車ではエンジントランスミッション(変速機)は一体化できなかったため、車体前部にトランスミッション、車体後部にエンジンと、別々に配置していました。74式戦車では、両者が初めて一体になった(パワーパック化)ことで整備性が向上するとともに、車体前面に開口部を設ける必要がなくなったため、防御力が向上しました。

    また国産戦車として初めてCBRN(化学兵器、生物兵器、核兵器)防護装置を標準で備えました。なおこの防護装置に関連して、74式戦車は優れた密閉性を有しており、シュノーケルなどを装着することで河川などの潜水渡河も可能になっています。

    さらに、量産戦車としては世界でも早い段階で、油気圧懸架式サスペンションを採用しています。これは、どのような地形でも安定した射撃姿勢がとれる装置で、前後左右への姿勢変換を可能にしています。

    74式戦車がなければ90式戦車や10式戦車も生まれなかった?

    また74式戦車は、日本戦車として初めてコンピューターを用いた弾道計算機を搭載しました。量産当初はアナログコンピューターでしたが、のちにデジタルコンピューターになっています。

    射撃目標との距離を瞬時に測るレーザーファインダー(測距儀)を日本戦車で初めて搭載したのも74式戦車です。

    このほかにも、砲塔の左右側面に装備した発煙弾発射機が全車標準装備になったのも74式戦車からです。

    これらは、のちの90式戦車10式戦車では当たり前のように装備していますが、その端緒は74式戦車であり、同車で培った技術や運用ノウハウがフィードバックされて、さらなる高性能化につながり、90式戦車10式戦車に反映されているのです。

    その意味で、74式戦車がなければ90式戦車10式戦車の高性能も生まれなかったといえるでしょう。

    しかし、日本の防衛力整備の指針である「防衛計画の大綱」、通称「防衛大綱」では戦車の数をトータル300両と定めており、戦車を配置するのは北海道と九州に限定し、本州からは全廃する計画です。

    これに伴い、新型の16式機動戦闘車に更新される形で、74式戦車は現在、急速に数を減らしつつあります。もしかすると数年後には現役の74式戦車はいなくなっている可能性も高いので、74式戦車の動く姿を見るのならば今のうち、といえるのかもしれません。

    東富士演習場の一角に並んだ第1戦車大隊第2中隊の74式戦車(2020年7月、柘植優介撮影)。


    (出典 news.nicovideo.jp)




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    2020年9月12日自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長の3候補は、日本記者クラブでの公開討論会に臨んだ。菅氏は首脳外交の在り方について問われ、「外交は継続が大事だ。安倍晋三首相の首脳外交は素晴らしい。私には私なりの外交姿勢があると思うので、自分型の外交姿勢を貫いていきたい」と述べた。
    中国について「隣国であり経済的にも我が国と関係が深い。世界で米国と競う大国でもある」と関係強化に努める考えを示した。中国の南シナ海への海洋進出や香港への統制強化などの問題には「ハイレベルの会合の機会を活用して中国の前向きな対応を一つ一つ求め続けていきたい」と明言した。
    外交・安全保障を巡っては石破氏が提唱する北大西洋条約機構NATO)を参考にした「アジアNATO」の設置に言及したのに対し、菅氏は「アジアで敵味方を作ってしまい、反中包囲網にならざるを得ない。日本外交の目指す戦略的な外交の在り方や国益に資するとの観点から正しくない」と疑問を投げかけた。その上で「東南アジア諸国連合ASEAN)諸国も参加できないのではないか」との見方を示した。
    コロナ禍で延期されている中国・習近平国家主席の国賓来日について、菅氏は「今はコロナ収束へ全力で取り組んでおり、具体的な日程調整を行う段階ではない」と説明した。
    岸田氏は「日本外交にとって日米同盟を基軸にしながらも、日中は隣国で経済でも深い関係」と指摘した上で、「主張すべきは主張し対話の窓は開き、(友好関係を)したたかにコントロールしていくべきだ」と強調した。石破氏は「経済、軍事で1、2位を争う米中が対立するのはコロナ禍で不幸なことである。100年ほど前には世界の分断やブロック化によって大恐慌、大戦につながった」と懸念を表明。「米中の争いを止めるために日本の役割は何かを考えるべきだ」と言明した。さらに日米同盟が機軸としながらも、米国に対しても「武器の(野放図な)購入や基地負担金の増額要求について、反論し理解を求めるべきだ」と語った。
    菅氏は、北朝鮮による日本人拉致問題について「申し訳なく思っている。公の場で発言できないことがたくさんあるが、何でも対応しようと取り組んできた。安倍首相にとっても一番心残りだと思う」と述べた。(八牧浩行)

    12日、自民党総裁選に立候補した菅義偉官房長官ら3候補は、日本記者クラブでの公開討論会に臨んだ。菅氏は中国について「隣国であり経済的にも日本と関係が深い」と関係強化に努める考えを示した。写真は討論会。


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    陸上自衛隊は、日々どのような訓練をしているのか。元陸将補の二見龍氏は「サイバーや宇宙、市街地が主戦場になる中、陸自は原野で「突撃」を前提とした陣地防御や陣地攻撃訓練を続けている。日露戦争以来の悪弊が今も残っている」という——。

    ※本稿は、二見龍『自衛隊は市街戦を戦えるか』(新潮新書)の一部を再編集したものです。

    ■日露戦争以来の突撃の伝統……陣地攻撃訓練の中身

    普通科部隊は、地雷原の近くに到達したところで、銃剣を銃に取り付けます。これを「着剣(ちゃっけん)」といいます。

    「突撃支援射撃」の最終弾落下の時間になると、そのタイミングが無線で連絡されます。連絡を受けた小隊長は、「突撃にーー」と小隊へ指示を出し、最終弾落下とともに「進めーー」と号令をかけます。

    それを受けた隊員たちは、施設部隊によって地雷原の中に作られた安全な空間を1列縦隊で全速力で走り抜けなければなりません。砲撃対応をしていた敵が「相手は突撃の態勢に入った」と判断し、戦闘の態勢につくまでに通過しなければならないからです。

    地雷原を通過した小隊員は、地雷原がなくなったところで横1列に展開、陣地からこちらを確認するために顔を出そうとしている敵への射撃を行うためです。その後、登り斜面を50~100メートル、敵の陣地目指して突入し、敵を倒して陣地を奪取、息を整える間もなく「逆襲」に対処するため敵の陣地を確保する態勢をとる――これが陣地攻撃訓練です。

    ここまで読んで、読者の頭にもいろいろと疑問が浮かんだことだろうと思います。「これではかなりの損害が発生して当然ではないか」と。しかし、これらは自衛隊の「教範」に書かれている通りのことで、参考とされているのは、日露戦争から太平洋戦争まで行われてきたことです。それをいまだに頑なに守っているのです。

    ■「突撃」を支える銃剣道

    陸上自衛隊はいまだ突撃をしているのか」と驚かれた方も多いのではないかと思いますが、この「突撃」と切っても切れない競技が陸上自衛隊では立派に生き残っています。「銃剣道」です。

    知らない方もいるかもしれないので少し説明しておきますと、「銃剣道」とは剣道のような防具をつけて竹刀の代わりに木製の銃(木銃)で相手と突き合う競技です。もともと明治時代にフランスから伝来した西洋式銃剣術(銃の先に剣をつけた状態で戦う戦闘技術)に日本の剣道や槍術の技術を取り入れてスポーツ化したものです。

    第二次世界大戦後一時期中断されましたが、その後、復興しました。大学や実業団でも行われていますが、競技人口の大半は陸上自衛隊関係者です。武道としての魅力はともかく、装備も戦い方も変化した現代の戦闘において銃剣道が必要な状況は稀(まれ)と言ってよいでしょう。

    しかし、それがいまだに自衛隊内では続いています。2000年頃、今の時代に銃剣道の訓練を行う必要があるのかが議論されたことはあります。しかし、銃剣道がなくなることはありませんでした。「銃剣道継続支持」派の人たちは陸上自衛隊内に定着し、部外で応援するOBや関係者も多く、全国規模で支援されてきたからです。

    銃剣道一筋で生きていた隊員もいれば、部隊同士で競う銃剣道競技会も毎年行われ、競技会の選手に選ばれるだけで一目置かれるのが現実です。「銃剣道が強い」=「自衛隊生活が有利になる」のです。

    ■実戦とかけ離れた突撃と銃剣刺突の癖

    実戦で役立つとは思えないこの銃剣道が、陸上自衛隊では一般の戦闘訓練よりも優先して行われているという現実を知ったら、皆さんはどう思われるでしょう。

    さらに言えば、第一線部隊では相変わらず突撃訓練が行われているのです。陸上自衛隊の陣地攻撃では、陣地に突入後、巻き藁で作った俵や標的へ銃剣を何ヵ所か突いて敵を倒し、通常、そこで訓練は終了となります。大きな声を上げて突撃する様子は一見勇猛果敢で非常に強い印象を受けます。数十名の隊員が丘陵の頂上を目指し、横一線となって突撃していく光景は、まさに圧巻です。

    隊員が横の線を崩さず突入すると、「きちんと横一線に隊員が展開していてよろしい」と幹部や訓練補助官が高い評価を下します。視察している部隊長も「迫力のある攻撃だ。よく頑張っている」と褒めるのです。

    しかし、一般の方でもおわかりになると思うのですが、現代戦では、敵の火点(自動小銃や機関銃等)が残っているだけで、こうした突撃部隊はあっという間に倒されてしまうのが現実です。

    陸上自衛隊には、戦闘について学ぶ教科書として「教範」といわれるものがあります。幹部必読の書です。その「教範」には、火力によって十分に敵を叩き潰してから敵陣地へ前進・突入するように記述されているのです。

    したがって、部隊・隊員は、敵の陣地の近くに来ると、突撃と銃剣刺突をする癖が長い年月をかけて頑固にしみ付いています。あまりにも実戦とはかけ離れすぎています。

    ■不毛な突撃を前提とした戦法が続くワケ

    この「突撃」が不毛であることは、富士山の北麓に広がる北富士駐屯地に駐屯する富士トレーニングセンターFTC)での訓練で明らかとなっています。実戦的な戦闘訓練を可能にするシステムを保有するFTCは無敗の強さでした。挑戦してくる日本全国の普通科中隊は連戦連敗で、壊滅状態にされたのです。

    訓練の最終段階では「突撃」を実施するのですが、毎回、陣地内に残存している敵の小銃・機関銃の射撃により、突撃が始まった瞬間から、攻撃部隊はまるで射的の的となり、戦死者の山が築かれるのです。

    もちろん、何人かが敵の射撃を潜り抜けることができれば白兵戦に持ちこめます。白兵戦で敵を倒す戦法は、まさに日露戦争そのものですが、今は防弾ベストがあります。銃剣が刺さるポイントは極めて限定されますし、そもそも単発式の三八式小銃の時代ではないのです。自動的に給弾され、連射で弾詰まりも少ない89式小銃を装備しているのですから、銃剣で刺す間合いに入る前に、敵の身体に何発も弾を送り込めます。

    そんな「突撃」を今でも防衛大学校でも新隊員教育でも教え続けているのです。FTCでの教訓が何も生かされてはいません。なぜ教訓が生かされないのか。それは「突撃」が、陸上自衛隊で偏重されている「銃剣道」と表裏一体のものだからと私は考えています。

    「突撃」という戦法が残っているから「銃剣道」も残る。「銃剣道」が続けられているから「突撃」の是非は見直されず、新しい戦法も開発されないままだと私は考えるのです。

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    二見 龍ふたみりゅう
    陸上自衛隊 元幹部
    1957年東京都生まれ。防衛大学校卒。陸上自衛隊で東部方面混成団長などを歴任、陸将補で退官。現在は防災官を経て、一般企業で危機管理を行う傍ら執筆活動を続ける。著書に『自衛隊最強の部隊へ』など。

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    ※写真はイメージです - 写真=iStock.com/duncan1890


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    中国紙・北京商報は31日、安倍晋三首相が体調悪化を理由に辞意を表明したことに関連し、「後継レース始まる、日本は『失われた』の暗い影から抜け出せるか」とする記事を掲載した。
    記事はまず、「日本の複雑で錯綜している経済問題に終わりはない。『ブラックスワン(予想ができず、起きた時の衝撃が大きい事象)』の影響で『失われた20年』が倍増するのではないかと考える人もいる」とした。
    そして、菅義偉官房長官岸田文雄政調会長、石破茂元幹事長が、安倍首相の後継を選ぶ自民党総裁選に立候補する意欲を示しているとし、その経歴などを紹介した。
    記事は、「日本の当面の主な問題は経済であり、新首相と経済政策を完全に切り離すことはできない」と指摘。遼寧大学国際関係学院の副教授、李家成(リー・ジアチョン)氏のコメントとして、「後継者は、日本経済を復活させられるか、新型コロナにうまく対応して苦境を抜け出せるか、という2つの圧力に直面している」と伝えた。
    また、日本経済の見通しについて、中国の政府系シンクタンク、中国社会科学院日本研究所の副所長、張季風(ジャン・ジーフォン)氏が、「V字型の回復は基本的に不可能だ。L字型またはU字型になるはずであり、日本経済に影響を与える不利な要因はまだたくさんある」との見方を示していると伝えた。
    記事はさらに、日本の内閣府が17日公表した今年4~6月期の国内総生産(GDP)の速報値によると、成長率は年率換算でマイナス27.8%となり、リーマン・ショック後の09年1~3月期の年率17.8%減を超え、1955年の統計作成以降で最大幅のマイナス成長となったことを取り上げた。
    そして、中国現代国際関係研究院の劉軍紅(リウ・ジュンホン)氏のコメントとして、「アベノミクスは経済をけん引する力としてはそれほど強くはないが、幸運にも、日本は近年、外需の面で多くのうまい汁を吸ってきた。世界経済は回復期にあり、中国と米国は二大輸出先になっている。それでも日本の経済成長の質はあまり高くない。その原因は、日本の労働生産性の伸びが低すぎる、つまり潜在成長率が低すぎることにあり、政策の有効性は表れていない。しかしのそのことは、アベノミクスには良い所が一つもなかったことを意味しない。安倍首相在任中、日本の株式市場は非常に良好だった。日経平均株価は9000円台から2万3000円台まで上がった。これは相当に輝かしい成績だ。個人金融資産残高はGDPの3倍以上という水準に達した。一方で、日本の消費税が5%から10%に引き上げられたことによる影響は低中所得層でより大きく、富める者はますます富み、貧しい者はますます貧しくなるという戦後の社会で異例の『分裂』を招いている」と伝えている。(翻訳・編集/柳川)

    中国紙・北京商報は31日、安倍晋三首相が体調悪化を理由に辞意を表明したことに関連し、「後継レース始まる、日本は『失われた』の暗い影から抜け出せるか」とする記事を掲載した。資料写真。


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     安倍総理が辞任の理由の一つに挙げた潰瘍性大腸炎の悪化。症状は大腸の粘膜に炎症が起き、下痢や血便、持続的な腹痛が主であり、国による難病指定はされているものの、原因が完全には解明されていないなど、社会的には知られていない側面もある。

    【映像】ポスト安倍どうなる? 政治部記者が解説

     疾患理解のポイントについて、慢性的な消化器疾患の臨床研究を15年以上続けている明星大学准教授で臨床心理士の藤井靖氏に聞いた。

     藤井氏は「病態が近い潰瘍性大腸炎クローン病を合わせた炎症性腸疾患(IBD)は、相次いで有名人が発症を告白するなど、国内で20万人を超える患者がいるといわれている。しかし野党議員が『大事な時に体を壊す癖』と表現するなど誤解や偏見もあり、ストレスが悪化に関係することから、『メンタルが弱いのでは?』『気のせいでしょ』などと言われ、当事者が苦しむ事例も多い」とし、病態を理解する以下の3つのポイントを挙げた。

     「一つは、生活の質(QOL)が下がること。高頻度な症状に『便意切迫』がある。腹痛に加え、便を漏らしそうになってしまう不安を抱えており、公式の場や会議体、長距離の移動など、すぐにはトイレに行けない場面の精神的・身体的負担は大きい。いつもトイレの場所を把握しておかないと不安という方も多く、日常生活に大きな影響がある。多くの人がお腹を壊した経験があると思うが、それが例えば毎日続いたときの辛さは、想像に難くない。

     二つ目は、『周囲の無理解』が症状を悪化させること。症状に伴う辛さが共感的に理解されていなかったり、トイレに近い場所に自席を設けるなど生活や職場の中で配慮されるべきことがなされていないと、それが2次的なストレス負荷になり、症状が悪化することにつながる。何も特別扱いということではなく、適切な理解と、無理なく出来る配慮が必要ということ。周りの人の理解が進んだことで、症状が軽減する例も少なくない。

     三つ目は、治療のゴールは症状が完全に無くなることとは限らないこと。潰瘍性大腸炎は病気として完全に解明されているわけではなく、そのため投薬を中心とした治療も対症療法が中心。慢性疾患でもあり、症状をゼロにするということではなく、症状をうまくコントロールして付き合っていくことを目指す場合が多い。なので、寛解といって、いわゆる完治という状態とは違うゴールがあることが理解されるべき」

     加えて「外面的には病気であることが分からない疾患。一方で患者さんの中には、どうしてもトイレに行けない時間が長くなる場合は、紙おむつをして対策している場合もある。そのような中で,慢性疾患を抱えている場合、首相も含め、重要なポストを担うべきではないという意見もある。しかしどのような疾患、障害を抱えていようとも、ある人がそのポストで活躍できる資質があるなら、周囲がサポートしながら仕事をしてもらうというのが、社会のあるべき姿ではないか」とした。

     最後に藤井氏は、「症状が長期化したり悪化すると、大腸がんリスクが上がることを心配している患者さんが多い。人は、これまでにない大きな病気や症状の悪化を経験すると『これからの自分』についていろいろと考えることがある。総理といえど例外ではなく、安倍さんも今後の自分の人生や生活について、立ち止まって思いを巡らせたのかもしれない」としつつも、「今回辞任はするが、療養して症状が寛解すれば、ひょっとしたら年齢的には首相への再々登板もあるのでは」と独自の見解を述べた。
    ABEMA/『ABEMAヒルズ』より)
     
    安倍総理が悩む潰瘍性大腸炎への無理解 臨床心理士「症状が無くなることが治療のゴールとは限らない」「病気があっても活躍できる社会を」


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    「えっ、日本で民主党菅直人政権が復活するのか!?」

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     週明けの月曜日、北京に住む中国人の友人が、WeChat(中国版LINE)で聞いてきた。そこで、こう返信した。

    菅直人ではなく、菅義偉。いま、安倍晋三政権で官房長官をしている人。あなたは『菅(かん)違い』をしている」

     実はこの話、かつて敏腕北京特派員として鳴らした大手新聞の記者が、私に教えてくれた体験談だ。

     だが、このエピソードは、図らずもいまの「中南海」(中国要人の職住地)の雰囲気を的確に伝えている。つまり中国では、「菅是誰?」(Who is Suga?)の状態なのだ。

     菅氏は、安倍晋三政権ナンバー2の官房長官として、7年8カ月にわたって君臨している。だが、記者会見を一日2回もやっているのに、例の訥々ボソボソした口調で、「常識の範囲内」のことしか言わない。中国の外交部報道官のように、毎日各国に対して吠えていれば、海外のテレビも放映してくれるというものだが、「戦狼(せんろう)報道官」とは対照的に地味な存在なのだ。

    「無名」の政治家が主役に躍り出て来たことへの驚き

     とうわけで、中国人からすると「顔と名前が一致しない政治家」、というより「名前を聞いたこともない政治家」なのである。私は過去30年ほど、日中関係を注視しているが、これほど中国で無名の政治家が、日本の首相に就く可能性があるというのは、例を見ないことだ。

     それだけに、中国では連日、菅官房長官の動向や発言、それに付随した岸田文雄政調会長や石破茂元幹事長といったライバルたちの一挙手一投足が、ニュースになっている。

     中国で降って湧いたように、隣国の与党党首(自民党総裁)選挙の話題が盛り上がるのは、7年8カ月という歴代最長の安倍長期政権の後に来る政権という意味合いが大きいだろう。だがもう一つは、菅義偉という中国ではまったくもって「無名の政治家」が、「主役」を張っているからなのだ。まさに「菅是誰?」の状態だ。

     ちなみに、「菅義偉」で「百度」(バイドゥ)で検索してみると、561万件もヒットする(9月1日現在)。中には、「菅義偉は実は中国人か?」といったキテレツなものも含まれているが。

    菅氏をクローズアップするテレビ局も

     新華社通信など北京の官製メディアは、いまのところ、「日本メディアの報道によると菅氏は・・・」と枕詞をつけて、慎重な報道をしている。

     だが、北京から2000㎞も離れた深圳の衛星テレビは、8月30日、「菅が総裁選出馬に意欲 彼の勝算はどこにあるのか?」と題した独自の報道を行った。そこでは、「石破は安倍と敵対していてダメ、岸田は弱々しくてダメ・・・というわけで消去法で浮上してきたのが菅だった」、「同盟国のアメリカへもすでに顔見世訪問を済ませていて、異例の厚遇を受けたから有力候補だ」などと解説していた。全体的に少しピンボケの気もしたが、「令和オジサン」の写真も使ったりして、なかなか興味深い内容だった。

     ところで、冒頭の話に戻すと、「菅違い」された菅直人元首相の方は、中国で有名である。それは、「東アジア全体を崩壊させるかもしれなかった福島原発事故を起こした首相」として、悪名が高いからだ。

     私は当時、北京で暮らしていたが、日々憔悴していき、やがて退陣に追い込まれた菅直人首相は、明らかに中国メディアでは「悪役」だった。菅直人氏からすれば、「別にオレが事故を起こしたわけではない」と言いたいだろうが、ともかく中国ではそういうことになっている。

     だから、菅義偉氏が菅直人氏に「菅違い」されり、親戚だとか思われたとしたら、菅義偉氏の中国におけるイメージも、決してよいものとは言えなくなる。日本語では「かん」「すが」と、両者の名前はそもそも発音が違うが、中国語(漢字)に直せば「同姓」なのである。

     しかも、「菅」という漢字のイメージ自体が、甚だよろしくない。現代中国語において「菅」という漢字は、「草菅人命」という四字熟語でしか、ほぼ使われない。

     その意味するところは、「草木を刈るように人命(人間)を殺戮していく(暴君)」というものだ。別に菅義偉氏の責任ではないのだが、「菅」という姓が醸し出す中国語イメージは、最悪と言ってよい。

     歴代の首相で言うなら、2009年に就任した鳩山由紀夫氏の姓も悪かった。日本では、ご本人そのものの「ハト派」のイメージがする。

     だが中国では、文化大革命が吹き荒れる1970年に、毛沢東主席の肝入りで創られた革命京劇『紅灯記』に登場する、中国人を苛烈に拷問する日本人憲兵隊長の名前が「鳩山」だったのだ。文化大革命の時代は、「八大革命劇」しか娯楽がなかったのだから、「鳩山」という名前が中国人に残した印象は鮮烈だ。いまでも一定年齢以上の中国人は、この名前を聞くと震え上がってしまう。

     鳩山由紀夫氏は、首相に就任後、「米中同等外交論」をブチ上げたり、143人もの民主党政治家を大挙して「北京詣で」に派遣したりして、その名にそぐわぬ(?)親中派ぶりを発揮した。

    「菅氏が首相になれば、親中派・二階幹事長の声を無視するわけにはいくまい」

     菅氏がもし首相に就任したなら、日中関係はどうなっていくのか? 中国の外交関係者に聞いてみると、「あくまでも個人的見解」と断った上で、こう答えた。

    菅義偉新首相というよりも、菅新政権になれば、二階俊博幹事長が留任し、後見人となる可能性が高いことが大きい。二階幹事長は、日本政界の親中派筆頭で、わが王毅・国務委員兼外交部長(外相)も、二階幹事長と会った時だけは、まるで旧友と再会した時のように、頬を崩すほどだ。習近平国家主席にも面会してもらっている。

     いまの安倍首相は、二階幹事長の進言を聞かず、対中強硬外交に走った。だが菅氏が首相になれば、二階幹事長の声を無視するわけにはいかないだろう。

     ただ、そうかといって、4月の『桜が咲く頃』に予定し、延期になってしまった習近平主席の国賓来日が、すぐに実現することはない。なぜなら、たとえ菅政権ができたとしても、自民党総裁としての任期が切れる来年9月までの『短命政権』に終わる可能性もあるからだ。『短命政権』に対して、習近平主席を日本へ国賓訪問させるという選択肢は、中国側にはない。だから、まずはお手並み拝見だ」

     いまのところ「永田町の論理」だけで自民党総裁選が進んでいるが、菅氏を始めとする各候補者の「外交姿勢」も、大いに議論してほしいものだ。

    [もっと知りたい!続けてお読みください →]  9月政局、「菅首相誕生で10月総選挙」を軸に進む

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    ■全体主義との価値観戦争で勝ち残るために

    新型コロナで明けた2020年、威圧的な言動であちこちで摩擦を起こし、米国中心の民主主義国家群との本格的な“戦争”に突入した習近平・中国。その行動原理を把握するうえで、屈指の中国ウオッチャーが著した本書は、前著『習近平の敗北』とともに必読といっていい。香港デモに多くのページを割き、新型コロナの感染拡大は中国に責任アリと明言、これが習政権の致命傷になると指摘する。

    「歴史上、共産主義民主主義より先に終わりが来ると思っています。産経新聞時代の先輩が目撃していた1991年旧ソ連崩壊のような場に憧れていたというか。隠していた内部情報が一気にワッと出て、世界中からジャーナリストが集まって切磋琢磨するときが今に来るぞ、来るぞと待ちつつはや10年、20年(笑)トランプ習近平が同時に出てきた今は、とにかく動きが速いけれど、民主主義という普遍的価値観共産主義全体主義価値観とが激突する大きな節目。ギリギリ間に合ったと思っています」

    89年の天安門事件、97年の鄧小平死去等々、「中国崩壊か?」と思わせる出来事を、中国は乗り切ってきた。

    ■中国の台頭を許さないという決意

    「最大の原因は、米国と日本が中国を助けていたこと。天安門事件後、日本が世界に先駆けて中国への経済制裁を解除したのは、米国からの要請だったことを、先輩方と一緒に取材しました。今回は違う。米国が中国の台頭を許さないという決意を見せています」

    決定打は香港だったという。

    「かねて、香港か台湾を契機に米国と中国の対立が先鋭化すると考えていました。先に香港がハジけましたが、次は米国と命運を共にする覚悟を決めた台湾。米国は、米中どちらにつくのかを各国に迫っています。中国とベッタリだった豪州も袂を分かつ決断を下し、中国からカネを貰っているような議員を暴き、法律も変えた。日本はまだ『両方とうまくやりたい』とか、『2国間を取り持つのが役目』などと立場を明確にしない」

    間を取り持つつもりなら、それこそ立ち位置を明確にすべきだと福島氏は言う。

    「どっちつかずのコウモリでは、調整なんて無理なんですよ。対立解消は、どちらかに『変わってもらう』ことが必須。であれば、日本は米国側について、中国に変わってもらうしかないでしょう」

    日本の企業もそういう決断を下すときが来る、という。

    「政府首脳の1人が、ある人に出した手紙の中で『安倍政権は、米国と価値観を共にして、同じ道を歩んでいくことをすでに決めている』と記しています」――多くの日本人もそう欲しているだろう。

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    福島香織
    ジャーナリスト
    文筆家。1967年奈良市生まれ。大阪大学文学部卒業。91年産経新聞入社。香港支局長、中国総局駐在記者などを経て2009年退社しフリーに。著書多数。

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    西川 修一(にしかわ・しゅういち)
    プレジデント編集部
    1966年神奈川県生まれ。中央大学法学部卒業。生命保険会社勤務、週刊誌・業界紙記者を経てプレジデント編集部に。

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    ジャーナリスト 福島香織氏


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