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    科学

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    ミツバチの毒が乳がんの治療に効果

    ミツバチの毒が乳がんの治療に効果 / Pixabay

     自然界ではミツバチに様々な恩恵を受けている。受粉をすることにより植物の成長を助け、ミツバチの受粉した草は動物たちの餌となる。蜂蜜は人間にとって天然の薬となる。

     そんなミツバチに更なる効果があることが判明した。西オーストラリア大学の研究グループによると、ミツバチの毒は、乳がんを治療する「超強力」な治療薬として有望なのだそうだ。

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    ミツバチの毒に乳がんを抑制する効果が

     植物の受粉を助ける「セイヨウミツバチ」(学名 Apis mellifera)は、農業にとって欠かせない存在であるだけでなく、ハチミツプロポリス、ローヤルゼリーといった素晴らしい恵みをももたらしてくれる。

     刺されるとチクリと痛いのが玉にキズだが、ハチ毒の主成分は「メリチン」。アミノ酸が26個つながったペプチドで、毒の乾燥重量の半分を占めている。

     これまでハチ毒もメリチンも、悪性黒色腫、非小細胞肺がん、グリア芽腫、白血病、卵巣がん、頸部がん、膵臓がんといったさまざまな腫瘍に対して、治療効果や成長・転移抑制効果があることが示されてきた。

     乳がんに対する抗がん作用も研究されてきたが、今回の研究では、特にメリチンが乳がんを抑制するメカニズムが明らかになった点が重要であるという。

    ミツバチ

    iStock

    予後の悪い乳がんに超強力な抗がん作用をもたらす


     乳がんにはホルモン受容体の有無、HER2(糖タンパク質の1種)の有無によっていくつかサブタイプがある。

     研究グループによると、メリチンは長期的には治療に対して耐性をもってしまう「HER2陽性」の乳がんや、特に予後が悪いとされる「トリプルネガティブ」の乳がんに対して強力な治療効果があるという。

     60分以内にがんの細胞膜を完全に破壊することができ、素晴らしいことに健康な細胞にはほとんど傷がつかない。選択的かつ速やかに乳がん細胞を死滅させるその威力は、研究者が「超強力」と評価するほどだ。

    ミツバチ

    iStock

     特に重要な発見は、メリチンを投与して20分もすると、がん細胞が増殖するために利用している主要なシグナル経路を阻害するようになることだ。この作用のために、がん細胞の成長が抑制される。

     トリプルネガティブの予後が悪いのは、がん細胞に治療の標的となるホルモン受容体もHER2もなく、治療薬が限られてしまうことに加えて、増殖能力の高いものが多いことが理由だ。

     しかし、メリチンのシグナル経路阻害作用のおかげで、トリプルネガティブに対しても強力な治療効果を発揮することができる。

    合成メリチンと既存の薬で更なる治療効果を期待

     研究グループはすでにメリチンを合成することに成功しており、それが天然のものと同じように乳がん細胞を殺してくれることも確認されている。

     またその主な作用の1つは、がんの細胞膜に穴をあけることなので、これによって既存の薬剤が細胞内に進入しやすいようにして、さらに治療効果を高められないか研究が進められているところだ。

     マウスを使った実験では、ドセタキセル(抗がん剤の1種)と併用することで、悪性度が高いタイプの乳がん細胞にきわめて効果的であることが判明しているそうだ。

    この研究は『Nature Precision Oncology』(9月1日付)に掲載された。
    References:abc / newatlas/ written by hiroching / edited by parumo

    全文をカラパイアで読む:
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    ミツバチが女性を救う。毒に含まれる物質が乳がん細胞を破壊することが判明(オーストラリア研究)


    (出典 news.nicovideo.jp)


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     東北大学9月9日国際宇宙ステーションISS)でマウスの飼育実験を行った結果、宇宙への長期滞在で加齢変化が加速することが分かったとする研究を発表した。

    【その他の画像】

     東北大学を中心とする研究チームは、通常のマウス6匹と、生体に有害な活性酸素などに対する防御機構として働く「Nrf2」という遺伝子を欠損させたマウス6匹の計12匹をISSの日本実験棟「きぼう」で飼育。約30日間の滞在を終えて、12匹とも生きて帰還した。

     帰還したマウスを詳しく調べたところ、宇宙滞在マウスでは各臓器での遺伝子の発現や血中代謝物の変化などが確認され、その一部がヒトの加齢性変化と同じだったという。宇宙に滞在すると筋肉量の低下など加齢に似た現象が起きることは知られていたが、遺伝子発現や血中代謝物の変化でも加齢が確認されたのはこれが初めてとしている。

     さらに、Nrf2欠損マウスではこの変化が加速していることが分かったという。これらのことから、Nrf2には加齢変化を食い止める役割があるとしている。

     Nrf2は人間にもあり、中には発現量の低い人もいることが知られている。将来的に月や火星などに長期滞在することを考える際に、個人のNrf2遺伝子について調べることが宇宙での健康リスクの評価につながる他、Nrf2を活性化させる薬が宇宙での健康リスク克服に役立つと研究チームはまとめている。Nrf2活性化剤は糖尿病アルツハイマー病などの加齢性疾患の予防や治療に有用であることが分かっており、多くの製薬企業により開発が進んでいるという。

     研究成果は、英Nature Researchのオープンアクセス学術誌「Communications Biology」のオンライン版に9月8日付で掲載された。

    ISSの日本実験棟「きぼう」(JAXAより引用)


    (出典 news.nicovideo.jp)


    (出典 upload.wikimedia.org)



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    エイリアンブラックホールが放つ型破りな重力波


     昨年5月、重力波観測施設「LIGO」と「Virgo」が、10分の1秒にもみたない間に4度続いた短い重力波シグナルを検出した。それが示していたのは、にわかには信じがたい異常なブラックホールの存在だった。

     その爆発的な重力波を発生させたブラックホールの質量は太陽の142倍で、重力波を通じて検出されたものとしては観測史上最大。それが宇宙へ向けて放ったエネルギーは、太陽質量の約9倍に相当する。

     異常というのはその大きさだ。現代の宇宙理論によれば、この大きさのブラックホールはこの宇宙に存在するはずがないのである。それゆえに海外サイトでは「エイリアンブラックホール」と呼んでいる。

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    エイリアン・ブラックホールの爆発的な重力波

     型破りなブラックホールの存在は1年以上かけて確かめられた。その発見は宇宙についての根本的な謎を突きつけるとともに、銀河の中心に位置する超大質量ブラックホールの形成メカニズムについてのヒントを与えてくれるという。

     この重力波は「GW190521」と呼ばれている。それを発生させたブラックホールは、重力波によって検出されたものとしては観測史上最大。

     それだけでなく、これまでに発見されたものとしてはもっとも遠くかつ最古のブラックホールでもある。そこから放たれた重力波は強力そのもので、170億光年の距離を旅して地球に到達することができた。

     じつはGW190521は、2つのブラックホールが合体したときに放出されたものだと考えられている。

     合体した2つのブラックホールは、それぞれ太陽の66倍と85倍の質量だった。結果として誕生したブラックホールの質量は太陽の142倍。消えてしまった太陽9つ分の質量は、エネルギーとして宇宙に放出された。地球で重力波として検出されたのもそれだ。


    Numerical simulation of a heavy black-hole merger (GW190521)

    存在するはずのないブラックホールの謎

     理論上ありえないとされるのはその大きさだ。

     宇宙でまたたく星々は、燃料を使い果たして寿命が尽きると、自身を支えていた圧力が減少し、自らの重力によって崩壊し始める。

     これによって、地球を照らす太陽をはじめとする質量の軽い星ならば「白色矮星」となる。太陽の8倍以上の質量を持つ星ならば、小さいながらも恐ろしいほどに高密度な「中性子星」となる。

     そして太陽の20倍以上の質量があれば、そこからさらに崩壊を続け、ブラックホールになる。最終的な質量は太陽の数倍から40倍程度だ。

     ところが、太陽の130倍から250倍の質量を持つ星の場合、不思議なことが起こる。内部が高温になり、それが重力を支える圧力を発生させる。それはとんでもないエネルギーで電子と陽電子のペアに変換するほどだ。

     だが、そのせいで星は不安定にもなる。すると圧力が突如として低下し、星は収縮してさらに高温に。こうして暴走した核融合によって大爆発を起こす――「超新星」だ。星は跡形もなく吹き飛んでしまい、ブラックホールになることはない。

     このことは、仮にブラックホールが星の崩壊によってのみ形成されるものであるのなら、太陽のおよそ60~120倍の質量を持つものはこの宇宙に存在しないということを意味する。

     ところがGW190521の発生源は、あるはずのない太陽の66倍と85倍の質量を持つブラックホールの合体だった(特に後者は、ありえない質量の範囲にぴったり当てはまる)。

    1

    合体したのは合体によって生じたブラックホールである可能性

     一体どのようにすれば、そんな規格外のブラックホールが誕生し、それほど強烈なエネルギーを放射しうるのか、今のところはっきりとしたことは分からない。

     だが可能性としては、合体してGW190521を生じさせたブラックホール自体が、ブラックホールの合体によって形成された線が考えられる。

     しかし、これが実際に起こる確率は、中国とアルゼンチンゴルフプレイする人たちのボールが、空中で衝突してしまうよりも低いのだという。


    GW190521 The Impossible Black Hole

    超大質量ブラックホールのミッシングリンク

     問題のブラックホールは、初めて観測された「中間質量ブラックホール」でもある。

     中間質量ブラックホールとは、恒星が崩壊して形成される「恒星質量ブラックホール」よりは重いが、銀河の中心にある「超大質量ブラックホール」よりは軽いブラックホールのことだ。

     銀河系の中心にある超大質量ブラックホールはいかにして形成されたのか?

     ——これは天文学最大の謎の1つとされているが、中間質量ブラックホールはそのミッシングリンクとみなされることがある。それがいくつか合体すれば超大質量ブラックホールに進化することができるからだ。

     だからこそ、GW190521の検出は、天文学にとって大きな意味を持つのである。

     なお、検出されたシグナルが短いものだったために、分析は難しく、さらにその複雑さから、もっと珍しいものが発生源である可能性もあるという。それでも、2つのブラックホールの合体によって強烈なエネルギーが放出されたというのがもっとも可能性の高い説明であるとのことだ。

     重力波の発見については『Physical Review Letters』(9月2日付)、その性質などの考察については『Astrophysical Journal Letters』(9月2日付)に掲載されている。

    References:unilad/ written by hiroching / edited by parumo

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    理論上存在するはずのない巨大なエイリアン・ブラックホールから重力波を検出


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    SNSの普及によりほとんどの人が自分の写真や家族、子供の写真などをネット上に公開しているが、世の中には成りすましや写真の盗用などが横行しているため危険を承知の上で投稿する必要がありそうだ。このほどアメリカに住む女性が、オンラインショップで娘にそっくりなラブドールを見つけて衝撃を受けたという。『Child Rescue Coalition』『7NEWS.com.au』などが伝えた。

    米フロリダ州を拠点とするテレビ局NBC 6 South Florida』で今月2日、娘の写真が盗用され「ラブドールモデルに使われた」と訴えた母親のニュースに多くの関心が集まった。

    母親の名前はテリさん(Terri)とだけ伝えられており、彼女にはカットちゃん(Kat)という8歳になる娘がいる。カットちゃんは分類不能型免疫不全症(CVID)を患っており、度々入院しながらも時にはキッズモデルとして活動していた。

    ところが8月12日のこと、テリさんは友人から送られたメッセージを見て驚くこととなった。メッセージは大手通販サイト「Amazon」にカットちゃんとそっくりな人形の写真があることを伝えるものだった。写真の人形はテリさんがFacebookに投稿したカットちゃんの写真のものと顔の表情、髪型からポージングまで酷似していたのだ。テリさんはこのように振り返っている。

    「友人からメッセージを受け取り、写真を見た瞬間に堪えきれず泣き崩れてしまいました。今まで味わったことのない感情が入り交じって完全に心が折れてしまったのです。写真の人形は私が撮った娘の写真と非常によく似ていました。これは自宅で撮ったものですが、履いている靴下からポーズぬいぐるみの位置でさえ同じでした。」

    「一部の病的な人が娘の写真を勝手に使って、小児性愛者が不当に扱うための物を作るとは想像もしていませんでした。そんな不適切な子供のラブドールAmazonが販売していることにもショックを受けました。私はずっと『アメリカではこれが合法なのか?』と自問自答していました。」

    自分の娘にそっくりなラブドールが誰かに購入されるなど想像するだけでもおぞましいと感じたテリさんはアメリカAmazonに連絡し、その4日後には販売ページが削除されたとのことだ。しかしテリさんは『NBC 6 South Florida』で「できるものなら、その人形を全て燃やしてしまいたい」と涙ながらに語った。

    テリさんは現在、フロリダ州ボカラトンを拠点とし児童を性的虐待から救う非営利団体「Child Rescue Coalition(CRC)」と手を組んで、違法に児童ポルノの商品を売買する組織や個人を特定するため、またはそれを阻止するための活動に加わっている。

    アメリカでは現在、フロリダ州、テネシー州、ケンタッキー州が幼児型ラブドールの売買や所持を法律で禁じているが、CRCの代表であるカーリー・ヨースト氏(Carly Yoost)はテリさんの件に関して「これは実際の子供がモデルとなっており、架空の人物として作られた人形ではないんですよ」と問題視している。

    画像は『Child Rescue Coalition 2020年8月31日付「A MOTHER’S STORY: DAUGHTER’S PHOTO STOLEN & LIKENESS TURNED INTO A CHILD SEX DOLL」』のスクリーンショット
    (TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

    海外セレブ・芸能のオンリーワンニュースならテックインサイト


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    image by:Antonello Mulas of the University of Cagliari, Italy

     底引き網で漁をしていた漁船によって、奇妙なサメの仲間が捕獲された。そのサメにはサメ肌の皮膚も歯もまったくなかったのである。

     『Fish Biology』(7月16日付)に掲載された研究によると、このような個体が海で発見されたのは初めてのことであるそうだ。

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    偶然発見された皮膚のないサメ

     皮膚なしのサメが発見されたのは、2019年7月のこと。北西大西洋に分布するトラザメ科の仲間「クログチヤモリザメ」(学名 Galeus melastomus)のメスで、イタリア、サルディーニャ島付近で漁をしていた漁船によって、水深500メートルのところから引き上げられた。

     軟骨魚であるサメにとって、皮膚は化学的・物理的なバリアだ。そこから分泌される粘液は、免疫系の最初の防衛ラインとして細菌などの侵入を防ぐ。

     また、ざらざらとした触り心地を作り出す「皮歯」と呼ばれる歯のような構造は、捕食者や外部寄生虫を物理的にガードしてくれる。

     ところが、そのサメにはそうした保護構造がまったくなかったのだ。カリアリ大学などのグループが解剖したところ、表皮も皮歯もなく、さらに歯までないことが明らかになった。

    発見された皮膚のないクログチヤモリザメ
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    image credit:Antonello Mulas of the University of Cagliari, Italy

    捕まえた時点では健康そうだった


     皮膚が果たす大切な役割を考えれば、その欠如はサメにとって致命的であってもおかしくないはずなのだが、そのサメはしっかり成長して、一応は健康そうだったという。

     クログチヤモリザメは、エサを丸ごと飲み込んでしまうので、歯がなくても食べられる。だから、その点心配はない。

     だが、皮歯がないおかげで、普通ならあるはずの体の模様がなかったそうだ。

    発見された皮膚のないクログチヤモリザメ
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    image credit:Antonello Mulas of the University of Cagliari, Italy

    一般的なクログチヤモリザメ。ちゃんと皮膚がある。
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    image credit:Antonello Mulas of the University of Cagliari, Italy

    なぜ皮膚がないのか?その原因は?


     なぜこのクログチヤモリザメには皮膚がないのだろう?はっきりした原因はまだわかっていないが、遺伝的なものか、人為的なものか、そのどちらも考えられるようだ。

     研究グループは、たとえば胚が発達する段階で、何らかの問題が生じた可能性を指摘している。

     あるいは、化学的な汚染物質への長期的な暴露、温暖化による海水温の上昇、海洋の酸化といった人間が関係する可能性も挙げている。

     急激に変化しつつある環境を鑑みるならば、原因を突き止め、こうした異常をきちんと解明することが海洋生物を保護する上で大切なことだと、研究グループは述べている。

    References:standard / iflscience/ written by hiroching / edited by parumo

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    imagePixabay

    皆さんは「カジキマグロ」といえば何を思い出すでしょうか。煮てよし焼いてよし刺身にしてもウマい上にお値段もそれほど高くないというありがたい魚なのですが、筆者は松方弘樹さんがTVで格闘していた魚というイメージが今でも残っています。そんな「カジキマグロ」なのですが、実はマグロとは全く関係がないということなのです。

    カジキマグロ」の本当の名前は・・・

    筆者も実はつい最近まで「カジキマグロ」だと思いこんでいたのですが、実際は「カジキ」という名前でマカジキ科・メカジキ科の白身の魚。「マグロ」はサバ科の赤身の魚ということで分類学的には全くの別種ということになりますね。


    それにしても「カジキ」って白身魚だったんですね!きれいな赤い身で味も「マグロ」に近いので、完全に赤身だと思い込んでいました。

    カジキ」といえば、どうぶつの森

    カジキ」はどうぶつの森シリーズではレア魚として知られており、以前から「カジキマグロ」ではなく「カジキ」として扱われていました。なかなか出現しない上に釣りのタイミングもシビアですが、1匹10000ベル稼げるので釣れるとテンション上がりまくりますよね!


    どうぶつの森シリーズで、全ての生き物の中でいちばん捕獲が難しいとされているのがニンテンドー64どうぶつの森e+」の「カジキマグロ」なのですが、2003年当時「どうぶつの森」の世界ではまだ「カジキ」ではなかったようです。ちなみに、2006年発売のニンテンドーDSおいでよ どうぶつの森」から「カジキ」表記になっています。


    知っているようで知らない豆知識はいかがでしたでしょうか。筆者も以前から「カジキマグロ」と呼んでおりましたが、これからも「カジキマグロ」って言ってしまいそうだなぁ・・・

    どう料理しても美味しい魚ではありますが、こちらの塩をまぶすだけの調理法は「カジキマグロ」・・・じゃなかった、「カジキ」でも美味しく出来るのでしょうか。

    source大洗カジキミュージアム

    画像掲載元:Pixabay



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    カジキマグロ、実はマグロとは何の関係もなかったことが判明


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    新型コロナウイルスの影響はいつまで続くのか。「知の巨人」として知られる作家の立花隆さんは、49年前のデビュー作『思考の技術』で、「地球は人類にふさわしくないものに変わりつつある」として、この問いの答えともいえることを書いている。その一部を特別に紹介しよう――。

    ※本稿は、立花隆『新装版思考の技術』(中公新書ラクレ)の一部を再編集したものです。

    ■自然において、万物は変わり続ける

    生態学の主要な概念の一つに、遷移というものがある。実例で知ってもらうのが早い。

    裸の岩石の土地があるとする。岩石に定着できる植物は地衣類だけである。地衣類が岩石につくと、岩石をほんの少しだけ浸食して、土壌をちょっぴり作り出す。すると、そこにコケ類がやってきて、地衣類を押しのけてしまう。コケ類はもっと岩石を浸食して、それだけ多くの土壌を作り出す。ある程度土の量がふえれば、その土が水分を保持してくれる。

    土と水分さえあれば、小さな種子植物が育つことができる。種子植物はさらに岩石を土壌に変え、そのおかげで、だんだんと小さな植物から大きな植物が育つことができるようになる。やがて、小さな木が育ち、大きな木が育ち、森林が形成されていく。一応、それ以上は変化しないという安定した状態になったとき、それは極相(クライマックス)に達したといわれる。

    大体、裸の岩石から森林が生まれるまでに1000年、伐採地や、耕作が放棄された畑が森林になるまでには200年の年月がかかるといわれている。

    クライマックス永遠につづくというわけではない。なにしろ、自然の歴史に比べて人類史はあまりにも短いので、定かなことはいえない。しかし、非常に古い森林では、老衰とでも名付けられるような現象が起きていることが観察されている。

    もっともたいていの地域では、これまでのところ、老衰するにいたる前に、台風、火災などの天変地異や、人間が手を入れることによって森林の成長は中断させられている。

    遷移は植物の間だけで見られるものではない。植生が変化すれば、それにつれて、そこに生息する動物の相も必然的に変化していくものである。草原には草原の、森林には森林の動物がいる。

    自然においては、万物が常に変わりつづける。生々流転が自然の実相である。

    ■人間が農耕をやめれば、いずれそこは雑木林になる

    遷移はなぜ起きるのだろうか?

    生物は、そのとき、そのところでの環境に最も適応したものが栄える。しかし、ある生物が繁栄すると、その生物の繁栄それ自体が別の環境を作り出す。その環境は、その生物よりも別の生物にとっての繁栄の条件を作り出す。こうして遷移は次の段階へと進み出す。

    農耕という技術は遷移を人為的に妨害して、ある種の植物だけを常に繁栄させておこうとするものである。もし人間が畑の耕作や除草をやめれば、ただちに遷移は進行をはじめる。まず、いわゆる雑草が畑一面に繁茂する。翌年には同じ雑草でも、ヒメムカシヨモギ、ヒメジオンなどの、より丈の高い路傍雑草といわれる雑草が繁栄する。4~5年たつとススキ、チガヤなどのイネ科の植物がそれにとって変わり、やがて、ヌルデ、クズなどが繁茂してくる。そして、10ないし15年たつと、コナラ、クヌギなどの雑木林になってしまうのである。

    ■地球は「人類にふさわしくないもの」に変わりつつある

    その時代に最も栄えているものは、常にその次の時代に栄えるもののための土壌を用意しているのである。きわめてマクロの視点にたてば、30億年に及ぶ生命の進化史は、地球を舞台にくり広げられた壮大な遷移のドラマであったということができよう。魚類の時代は両棲類の時代を準備し、両棲類の時代は爬虫類の時代を準備し、爬虫類の時代は、哺乳類の時代を準備した。そして現在は哺乳類の一部である人類の時代である。

    この遷移の系列が、人類の時代をもって終わるということは、生物学的な常識から考えられない。30億年の地球史のなかで、それぞれの時代においてわがもの顔に地球を支配していた三葉虫や恐竜などがそうであったように、われわれ人類も自己の活動それ自体によって環境を自らの存在にふさわしくないものに変えつつある。

    もし人間が、自ら変えてしまった環境に生物学的に適応できなくなれば地球の支配権を次の生物に譲らなければならないのはあきらかである。

    ■遷移には革命がつきもの

    この遷移現象を人類の社会史の中に見い出したのがマルクスである。マルクスはそれを歴史の弁証法と名づけた。封建社会は絶対主義社会の土壌となり、絶対主義は市民社会を形成した。市民社会は社会主義社会を経て共産主義社会へという遷移系列をたどり、そこでクライマックスに達するであろうというのがマルクスの予言であった。この遷移を人為的に押し進める機関である革命党の理論をひっさげてレーニンが登場し、ロシアで遷移を一つ進めてみせた。

    しかし、社会主義から共産主義への移行という次の段階の遷移は、うまくいきそうにない。なぜなら、あらゆる遷移の実例が示すように、遷移の進行とは、優占種の交代と同意義であるからだ。社会主義社会における優占種が権力の座についたまま、遷移が進行することはありえない。

    遷移には革命がつきものである。優占種はその時代の環境に最も適合しているからこそ、優占種でありうるのであって、環境が変化すれば、凋落せざるをえない。たとえ、社会主義の次の段階が共産主義であるという予測が正しいとしても、その移行を担う主役は、社会主義社会の中でいま醸成されつつあるまだ知られていない種であって、現在の体制を担っている優占種ではないだろう。その新しい種がマルクスの予言を実現してくれるかどうかは、むしろ疑わしい。

    ■「次の次の段階」は誰にも予想できない

    先例がない遷移については、遷移の次の段階までは予測できても、次の次の段階までは予測不可能だからである。マルクスは、「空想から科学へ」を標榜しながら、次の段階の科学的な予測に、次の次の段階への願望を混ぜ合わせるという過誤を犯している。そして、彼のいう科学には、この空想の部分が豊かにあったがために、いつまでも魅力というよりは魔力を持ちつづけてこられたのである。

    たとえば、進化史という遷移系列の未来を考えてみよう。現在の環境変化の進行から、優占種の交代が行われるとき、次なる優占種はいかなるものであるかについては、ほぼ科学的な予測ができる。次代の優占種は必ず先代の優占種の内部あるいはその近縁のものから生まれてくる。

    だから、現代の最優占種たる人類と昆虫類から生まれてくる超人類、超昆虫類がそれになるにちがいない。では、その次はどうか? これはもう予測不可能である。彼らが営む生活、それによる環境変化がいかなるものになるか、われわれには何の資料もないからである。

    それをマルクスの偉大さというならば、マルクスの偉大さは社会史においてこの予測不可能の地点までだんびら振りかざして斬り込んでみせたことにある。

    ■遷移系列は「ローカル」に進む

    もう一つ遷移について知っておかねばならないことは、遷移系列は決して普遍的なものではなく、ローカル性があることである。

    気候一つとっても、環境はローカルによって個別性を持っている。また、同じ気候区にあっても、砂丘の上に展開される遷移系列と、内陸部で展開される遷移系列とではおのずから異なってくるのは当然である。

    社会的な遷移についても同じことがいえるだろう。マルクスの嫡子(ちゃくし)たるべきヨーロッパ社会主義はついに誕生せず、ヨーロッパ社会はすでに別の遷移系列をたどりはじめている。それを正確に跡づけて未来を予測している人は誰もいないが、ヨーロッパ社会の次代の相貌は、この社会が現在内包しているものを分析することによってのみ知られるのであって、マルクスに帰ることによってではないのは明らかである。

    マルクスの巨大な二人の庶子(しょし)、ロシア社会主義と、毛沢東主義は、それぞれローカル色豊かな別の遷移系列を歩みはじめている。両者の次の遷移段階が、いついかなる形でやってくるのか、もう少し時間がたたないことには、誰にもわかるまい。暴力的になされた環境変化が定着して、現在の優占種に代わる新しい種を生むには、まだ時間が必要だろうからである。

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    立花 隆たちばなたかし
    評論家
    1940年長崎県生まれ。64年、東京大学仏文科卒業後、文藝春秋に入社。66年に退社し、東京大学哲学科に学士入学。その後、評論家ジャーナリストとして活躍。83年、「徹底した取材と卓越した分析力により幅広いニュージャーナリズムを確立した」として、菊池寛賞受賞。98年、第1回司馬遼太郎賞受賞。著書に『田中角栄研究 全記録』『日本共産党の研究』(講談社文庫)、『宇宙からの帰還』『脳死』(中公文庫)、『脳を鍛える』(新潮社)、『臨死体験』『天皇と東大』(文春文庫)など多数。

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     小惑星探査機「はやぶさ2」に搭載されたカプセルは、12月6日に地球に帰還する予定だ。着陸想定地を管轄しているオーストラリアJAXAに対し、着陸許可を発行した。中国メディアの網易は28日、日本の宇宙開発が思いのほか進んでいたと紹介する記事を掲載し、「世界の誰にもできないことを成し遂げた」と偉業をたたえている。

     記事はまず、宇宙開発ブームが再びやってきていると紹介。人類初の月面着陸を達成した米国は、昨年宇宙軍を創設したばかりだが、その米国でさえできないことを日本は成し遂げたと称賛した。それは、はやぶさ2による「小惑星リュウグウのサンプルを地球に持ち帰る」というミッションだ。「米国もロシアも、そして中国にもできないことを達成した」と手放しで絶賛している。

     記事は、このはやぶさ2の偉業は、なんといってもその途方もない距離と、難易度の高さにあると紹介。小惑星リュウグウは、地球から約3億キロかなたにあり、しかも直径わずか900メートル弱と非常に小さい。宇宙開発分野における日本の実力を甘く見ていただけにショックだったと正直な感想を伝えている。

     記事はさらに、今回のはやぶさ2ミッションである「小惑星からサンプルを回収する」ということ自体、相当難易度が高かったはずだと指摘。地球と違って重力が非常に小さく、ほんの少しの力がかかるだけで方向が変わってしまうため、目標とする地点に着陸するのは相当至難の業だったと感服している。JAXAが会見で、100点満点中1000点だとコメントしていたのは、いかに難しいミッションだったかを物語っていると言える。 

     「米国もロシアも中国もできなかったこと」を、「見くびっていた日本」が成し遂げたことは、中国では相当な衝撃をもって受け止められているようだ。宇宙開発分野における日本の実力を国内外にはっきりと示したといえるだろう。12月の帰還を心待ちにしたいものだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)

    日本の宇宙開発力がこれほどとは・・・「その実力の高さは正直、ショックだった」=中国


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    東京薬科大学(東薬大)は、国際宇宙ステーション(ISS)にて2015年より開始した「たんぽぽ計画」において、微生物を宇宙空間の太陽紫外線照射環境下で3年間暴露しても、死なずに生きていることを確認したと発表した。これにより、微生物が隕石に乗って火星と地球を移動する最短時間であれば生存が可能であることが示されたとしている。

    同成果は、同大学およびJAXAの山岸昭彦 名誉教授、量子科学技術研究開発機構(QST) QST未来ラボ宇宙量子環境研究グループの小平聡グループリーダーらの共同研究チームによるもの。詳細は、「Frontiers in Microbiology」に掲載された。

    微生物が宇宙空間を移動する可能性があることは、「パンスペルミア」仮説として100年以上も前から提唱されている。その検証のため、欧州とロシアの研究者によりISSにおいて実施されたのが、微生物の胞子を宇宙空間に暴露する実験だ。その結果、紫外線を遮断しさえすれば、胞子は長期間宇宙空間で生存することが確認された。これは、隕石や彗星などに乗って守られた状態であれば、微生物が宇宙空間を長期間移動できる可能性があることを示した結果であり、「リソパンスペルミア」(リソは岩石の意味)が提唱されるようになった。

    そのような実験を受け、2007年ISS暴露部第二期利用計画共用ポート利用実験として採択されたのが、「たんぽぽ計画」だ。具体的には、2015年から東薬大とJAXAの共同研究として、そこにQSTなど26の研究機関も参加して実施された。内容は、先の欧州とロシアの実験よりもさらに過酷なもので、放射線耐性菌「デイノコッカス」の菌体を塊として、太陽紫外線の当たる宇宙空間に3年間にわたって暴露し、生存が可能かどうかが確かめられたのである。

    太陽からの紫外線は、その多くが大気に吸収されてしまうため、地上まで届くのは主に日焼けの原因となる比較的安全なものだ。ただし、宇宙空間では話が大きく異なる。より強力な紫外線は、DNAを破壊する危険性が高く、通常の菌であれば3年間も浴びていたら、まず生存は不可能なはずだ。しかし、デイノコッカスは3年間浴びても生存していたのである。もし太陽紫外線が当たらない状態であれば、数十年は生存できるという。

    この3年という生存期間は、火星から地球まで微生物が生きたままやって来られる可能性があることを意味するからだ。なぜ火星かというと、近年、地球の生命が誕生した場所の候補として、地球の深海の熱水噴出口や地上の温泉地帯などに次いで、火星がクローズアップされているからだ。太陽系創世の歴史において、火星は小型であることから、ドロドロのマグマの塊から冷却するのが、地球よりもずっと早かった。そして温暖な気候となり、海や湖などもでき、いち早く生命が誕生できる環境が整ったと考えられているのである。

    しかも、火星から地球までやってくるのにロケットなどはいらない。火星は地球の3分の1ほどの重力しかないため、大型隕石が落下した場合、その衝撃で飛び散る破片が火星の重力を振り切りやすいのだ。これまで、火星は何度も大型隕石の落下を受けては、宇宙空間に多量の破片をばらまいてきた。実際にそうした破片は隕石となって地球にも数多く落下し、日本の国立極地研究所も南極で発見して所有している。とはいえ、こうした自然現象によって宇宙空間に飛び出した火星の破片が地球に到達するには、偶然最短コースを通る確率は非常に低いため、平均すると数千万年もかかるという。

    ただし、それもタイミング次第では大きく変わってくる。通常、地球と火星は約2年2か月ごとに最接近するが、火星の公転軌道は地球の公転軌道よりも楕円であることから、最接近時の距離にもバラツキがあり、約15年に1度に大接近が訪れる。実際、NASAの火星有人探査計画では、2030年代の大接近時を利用して地球を出発し、最短のホーマン軌道を描いて半年ほどで火星まで向かう計画とされている(まだ時期は決まっていない)。つまり、タイミングさえ合えば、3年もかけずに火星から地球まで微生物が生きたままやってくることができる可能性があるのだ。火星で誕生した微生物が塊となって宇宙空間を生きて移動し、地球までやってきたとする過程は、「マサパンスペルミア」(マサは塊の意味)と呼ばれている。

    なお今回の実験が実施されたのは、ISSが周回する地上から約400kmの地球周回低軌道だ。同軌道はバンアレン帯の下にあるため、太陽紫外線は届くが、もうひとつの生物にとっては危険な太陽風や宇宙線などの宇宙放射線からは比較的防御されている(もちろん地上ほどではない)。山岸名誉教授らは今後の展開として、バンアレン帯の外側で微生物暴露実験を行えば、さらにパンスペルミア仮説のより良い検証が可能なはずだとしている。
    (波留久泉)

    画像提供:マイナビニュース


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    未来のエクストリームスポーツ、巨大パワードスーツが誕生


     巨大なパワードスーツを装着し、ライバルたちとバトルを繰り広げながら、障害物満載のコースを爆走する。

     そんなアニメみたいなレースが現実になる日がついに来たようだ。

     「フュリオン・エクソバイオニクス社(Furrion Exo-Bionics)」が10年の開発期間を経て誕生したのが、このパワードスーツ「プロステーシスProsthesis)」だ。

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    Learning to pilot a real-life GIANT mech suit

    未来型パワードスーツでレースを

     重量4トン、全高4.5メートルのプロステーシスは、車をリフトする見た目通りのパワーだけでなく、岩に登ったり、雪原を走ったりする柔軟性を兼ね備えている。

     エクソバイオニクス社が思い描くのは、パワードスーツを着用したアスリートたちが、そのパワーと柔軟性を存分に発揮しながら、激しく火花を散らしてゴールを目指す、過激も過激な新ジャンルスポーツである。

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    搭乗して操作するimage by:FURRION

    操作は自分の体で行う

     ところで、プロステーシスはパワードスーツであって、ロボットではない。なぜなら操縦桿やペダルなどで操作するわけではないからだ。

     プロステーシスの4本脚は、パイロットの両手・両足の動きがそのまま連動するようになっている。自動化はされておらず、歩くことも、バランスをとることすらもパイロットが自ら行わなければならない。

     なのでガンダムというよりはエヴァンゲリオンに近いのかもしれない。

     そもそも”プロステーシス”とは、義手や義足といった装具のことだ。まさに自分の手足の延長として操る仕様になっているのである。

     これはあえてのことだ。エクソバイオニクス社が目指すのはスポーツなのだ。だから、パイロットに努力とトレーニングと集中力を要求するような仕組みになっているのである。

     同社によれば、「肉体と技術の鍛錬という古来から行われてきた人間の営みを、最先端の技術でまったく新しい次元に昇華」させるためのもの――それがプロステーシスなのだ。

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    搭乗して操作するimage by:FURRION

    いずれはプロリーグも誕生するか!?


     プロステーシスのコックピットには、すでにプロアスリートも着座している。記念すべきプロアスリート第一号は、スケルトン競技のチャンピオンであるキャシー・ホーリック選手だ。

     ホーリック選手は、そのときのことを「記念すべきイベント」と話す。

     プロステーシスの操縦は案外難しいらしく、運動神経バツグンの彼女ですら、「1、2度は顔からこけちゃった。笑えるかもだけど、高いところから落ちるので怖いわよ」と語る。


    What makes a mech pilot? - Cassie Hawrysh | Skeleton Racer - Day 0

     なおエクソバイオニクス社は現在プロステーシスの訓練プログラムを実施しており、クラウドファンディングサイト、「キックスターター」で申し込みを受け付けている。


    Prosthesis: Mech Racing | Alpha Mech Pilot Program

     今のところカナダ国内限定であるようだが、我こそはパワードスーツレーサー第一号! と思う人がいれば申し込んでみるといいかもだ。

    References:furrion / futurism/ written by hiroching / edited by parumo

    全文をカラパイアで読む:
    http://karapaia.com/archives/52294054.html
     

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    装着してレースができる巨大パワードスーツが誕生(カナダ)


    (出典 news.nicovideo.jp)


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