日光宇都宮道路のIC名にもなっている宇都宮市の地名「徳次郎」。IC名は住所の読み方に合わせて「とくじろう」に変更されましたが、地元では、住所の読みを改めることを市に求めており、「難読」に戻されるかもしれません。

「とくじろう」に変更されたICの読み

栃木県宇都宮市日光市を結ぶ日光宇都宮道路に、「徳次郎」という名のICがあります。「とくじろう」と読みますが、かつては異なっていました。

その読み方は「とくじら」。道路を管理する栃木県道路公社によると、日光宇都宮道路が日本道路公団から同公社へ移管されたのち、2008(平成20)年5月に、ICのある宇都宮市徳次郎町(とくじろうまち)の読み方を市に確認したうえで改めたということですが、地元では「とくじろう」「とくじら」の読みが混在しています。

国道119号日光街道)の交差点名や、徳次郎郵便局などは「とくじろう」と読む一方、バス停の「下徳次郎」「中徳次郎」「上徳次郎」はそれぞれ「とくじら」で、保育園や商店などにも「とくじら」の読みが見られます。

宇都宮伝統文化連絡協議会の池田貞夫さんは、14世紀の南北朝時代から「『とくじら』です」と言い切ります。不思議な地名はなぜ誕生したのでしょうか。

日光市に久次良(くじら)町という住所がありますが、そこを領地としていた久次良一族がこちらへ移ってきた際、本来の領地と区別するために『外の久次良』つまり『外久次良(とくじら)』と呼んだことが由来とされています。漢字表記はいくつか種類がありますが、音としては昔から『とくじら』です」(宇都宮伝統文化連絡協議会 池田さん)

かつてこの地は河内郡富屋村徳次郎(とくじら)という住所でしたが、1954(昭和29)年に宇都宮市へ編入された際、なぜか「徳次郎町(とくじろうまち)」の読みで登録されたのだそうです。池田さんは、「『とくじろう』はあくまで行政上の読みであって、いまも、地元以外の人でも『とくじら』と呼びます」と話します。

ちなみに、「徳次郎」という人は実在したのかと池田さんに尋ねたところ、戦国時代に徳次郎(とくじら)城の城主であった新田徳次郎昌言という人物を挙げましたが、この名前に含まれる「徳次郎」も、地名に由来するものだということです。

「とくじら」に戻す動き 実現なるか?

長年、行政上の読みと呼び名が異なっていた「徳次郎」ですが、2020年4月、地元自治会などが宇都宮市へ読み方を変更する要望書を提出しています。それに関わった前出の池田さんは、「一度決められた読みは変えられないと思っていましたが、どうも変えられるらしいということを知り、読み変更の要望書を決議しました」と話します。

これが認められれば、2021年3月にも新名称となる見込みだそうです。平易な読み方が、あえて難しい読み方へ変更されるというのは珍しい事例でしょう。栃木県道路公社もこれが実現すれば、日光宇都宮道路の案内標識などの読み方を、再び元の「とくじら」に戻すとしています。

ちなみに、徳次郎ICは旧氏家町方面へ通じる国道293号に接続していることから、日光宇都宮道路の本線上の案内標識には「徳次郎 氏家」と書かれていました。しかし氏家町は合併により「さくら市」になったため、現在は「徳次郎 さくら」と、どちらも人名のような表記になっています。

日光宇都宮道路の徳次郎IC(2020年6月、乗りものニュース編集部撮影。一部ボカシを入れています)。


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

傘屋の徳次郎


読む側が覚えればいいだけで難読だから読みの方を変えますってのはちょっと違うと思うわ


とくさんか?


そもそも地名をそんな簡単に変えられることに驚き


なんで表記が徳次郎なのか地元民も分かってないならどうせなら漢字ごと外九次良に戻せば?


都筑区池辺町に住んでた頃も、バス停や交差点に「いけべ」と書いてあって苦渋の日々だった。


名産品?を自ら潰してくのかぁ・・・


いっそ、ひらがなで書くしか


「放出」とか「野江内代」も地元民以外が初見で読めたら大したもんや


とくさんか?


sekiroで見た