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  • ジャズの「スウィング」の定義を求めるために、スウィングに共通するとされる「僅かなずれ」を調査した
  • 調査の結果、スウィング≠ずれ であることが判明した

AIがデスメタルを演奏し続ける謎のYoutubeチャンネルがある


ジャズには「スウィング」と呼ばれる独特のリズムがあります。しかし、スウィングには多くの要素が関係しており、言葉で説明するのは簡単ではありません。

科学者たちは、定義の曖昧な「スウィング」に科学的な根拠を見出したいと願っていました。

そこでマックスプランク研究所は、「スウィングの主軸が正確なリズムからのわずかな逸脱にある」という考えに着目しました。

「スウィング=マイクロタイミングのずれ」であることを検証することによって、「スウィング」の定義づけを行なおうとしたのです。

研究の詳細は「Science Reports」誌に掲載されました。

スウィングとは何か?

最初の音を2番目よりも長く鳴らす意識/Credit:jazzpianopractice

スウィングとはジャズを「ジャズらしく」するリズムのことです。どんな曲でもスウィングするならジャズ調に聞こえます。また、ジャズ奏者からすると「スウィングが無ければ、ジャズではない」とさえ思えることでしょう。

「スウィング」には、多くの要素が関係しており、アーテイストによっても捉え方が異なります。それゆえに、多くのミュージシャンたちは「スウィング」を直感的に理解しており、「スウィング」が何かを説明するのが難しいと感じています。

ビル・トレッドウェルも「スウィングとは何か?」の序論で、「感じることはできるが、説明することはできない」と述べています。

ただし、多くの人が持つ考えと同じで、音楽学者はスウィングに関して「譜面どおりに均等に演奏するのではなく、少しずらす」という明白な特徴を挙げています。

同じ長さの連続した8分音符を鳴らすのではなく、最初のものを2番目よりも長く鳴らすのです。

スウィングには正確なリズムからのわずかな逸脱「マイクロタイミングのずれ」があるのです。

「マイクロタイミングのずれ」の検証

上から、①オリジナル、③3倍、②ずれなし、④反転/Credit:George Datseris

ミュージシャンと音楽学者はジャズのスウィング感を出しているのは、マイクロタイミングのずれだと考えてきました。そして、研究者たちはスウィングの本質を解明すべくある実験を行ないました。

研究チームは、事前に録音された正確なベースドラムリズムの中でプロのジャズアニストに12曲を演奏してもらいました。

その演奏を元に、4つの異なる音源を準備しました。

オリジナル。プロのジャズアニストの演奏音源そのもの。マイクロタイミングのずれがある

②ずれなし。①を調整して、マイクロタイミングのずれを排除したもの

③2倍。①のマイクロタイミングのずれを2倍にしたもの

④反転。①のマイクロタイミングのずれを反転させたもの

 

①~④の演奏をプロとアマからなる160人のミュージシャンに「スウィング」という観点で評価してもらいました。

スイング≠マイクロタイミングのずれ

左から、④反転、②ずれなし、①オリジナル、③2倍/Credit:George Datseris

調査結果は、研究者たちの予想を大きく裏切るものとなりました。

参加者は、②ずれなしを①オリジナルよりもわずかにスウィングしていると評価したのです。また、③2倍をもっともスウィングしていないと評価しました。

さらに、④反転の評価は12曲のうち、2つの作品にマイナスの影響を及ぼしただけでした。

参加者たちが「スイングしている」と感じるかどうかは、「マイクロタイミングのずれ」だけに左右されていなかったのです。

研究の終わりに、参加者に曲をスウィングさせる要素について意見を求めたところ、「ミュージシャン間の動的な相互作用、アクセント、リズムメロディーの相互作用」などのさらなる要因が挙がりました。

研究者たちは、調査結果から「ジャズのスウィングにマイクロタイミングのずれが必須なわけではない」ことを理解しました。リズムが重要な役割を果たしている一方で、本質をとらえるには、他の要因を研究する必要がありそうです。

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reference: sciencedaily / written by ナゾロジー編集部
わざとリズムを遅らせるジャズの「スイング」効果を科学的に説明


(出典 news.nicovideo.jp)


<このニュースへのネットの反応>

バンド「ずるり」のシングル「ずれてなどいない」を思い出した


12:12の等間隔の拍から13:11にちょっとずらすと沖縄っぽいリズムになる…みたいな話かと思ったら、スウィング≠ずれなのか


一般的に「ある種のリズムパターン」「うねるようなグルーヴを持った演奏」のどちらかを指す語として認知されてると思うんだけど、元報告だと「ジャズというジャンルにのみ固有の心地よく感じるノリ(グルーヴとは別)」みたいな定義されてる?ようで、実験の手法やら調査対象の選定やらにも色々と疑問が沸くなぁ、コレ…


実験の方法が何か怪しいのはさておき、実験上の定義では記事タイトルの定義と違って『「ジャストのタイミング」よりも「早い」ほうのズレも「遅い」ほうのズレも含りも「早い」ほうのズレも「遅い」ほうのズレも含む』ものとして実験しない?違ってたらスマン


ウィンナーワルツとかも似たようなもんでしょ


シャッフルのことじゃないの?


シャッフルとスウィングはほぼ同義スウィングは一様に決まった感覚で8分音符の裏拍を遅らせる技法の事で、マイクロ単位のずれは関係ないズレの方は人間らしさ、或いは「グルーブ」と呼ばれている


『ジャズの「ノリ」を科学する 井上裕章』 この本が最近出版されたから、とりあえずお勧めしとく。 こんな狭いコメント欄で語ったところで、個々人の「俺ジャズ理論」が繰り広げられるだけだし。


もうこれセンスの世界や


演奏相手の反応を見てるから微妙に遅くなるのかも


スウィングJazzと言ったらグレン・ミラー、トミー・ドーシーと言ったミュージシャンによるダンス・ミュージックだと思うけどいわゆる「ダンモ」でもスウィングはあるという訳?ズレというより貯めじゃないかな?


アクセントも重要なんじゃないかなぁ


ジャズってよくわかんない。技術的には優れているとは思うけど、やってることは同じようなコード進行に適当なリズムを乗せてるだけにしか聞こえないんだよなあ。即興ソロパートとかいらないから、もっとまじめに音楽作れよって思うの私だけ?


スウィングはテンポによってもリズムが異なる。まぁ、面白い検証ではあると思う(合ってるかどうかは別として)


>makoto それでジャズファンとクラシックファンは数百年争い続けてるっていうから、これはもう種族の差かと


そもそもテンポが一定でなければならない必然性が無いので。要はノリだよ、ノリ


makoto クラシックをガッツリ20年やったあとジャズをガッツリ20年やった身としてはクラシックの豊かな表現を理解できないジャズファンもジャズの即興セッションの楽しさを理解できないクラシックファンもかわいそうにしか思えないな


ソロ演奏の中でテーマを自由にアレンジしたりテーマと関係無いポップ・ミュージックやクラシックのフレーズを入れたりするお遊びで楽しませるのはJazzだけ。各楽器で名前を知られたJazzマンが他のミュージシャンのリーダーアルバムに参加してひたすら盛り上げ役に徹するのも他の音楽ジャンルでは見られない。


単純化されて固定されたズレではなく状況に応じた多様な変化でないの?