社会生活まとめ

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    2020年06月

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     都知事選で東京が騒がしい。少し前まで東京に住んでいたし、23区内に勤めていたこともあって、遠い世界のような気はしない。加えて東京にいた頃には、ぼくは今より世間にずっと知られてもいた。おかげで都知事候補のうちの3人とは直接会ったこともあるし、知り合いでもあった。

    ◆ぼくは、全国でもほぼ唯一の“サラ金問題に対処できるケースワーカー”だった

    宇都宮健児弁護士

     ぼくが最初に知り合ったのは、元日弁連会長の宇都宮健児さんだった。もちろん知り合う前から宇都宮さんのことは知っていた。というのは、ぼく自身も多重債務者問題には大きな関心を寄せていたからだ。

     当時、ぼくは今もなお市民自身が立ち上げた非営利バンク「未来バンク」の代表をしていて、「サラ金問題」を何とかしたいと考えていたからだ。

     実は、サラ金問題にはそれより前から気にしていた。ぼくが区役所で生活保護担当のケースワーカーとしとして働いていた時、すでに生活保護受給者の中の多くの人が、サラ金に追われていた。

     ケースワーカーとして生活の立て直しをしようとしても、サラ金への返済の壁が立ち塞がっていたのだ。しかし生活保護が受給できるということは、返済できる余裕はないということ。返済に困ったら自己破産するしかない状態にあった。自己破産すれば返済の義務はなくなり、再生の道を進むことができる。

     ということは、「自己破産」を盾にしてサラ金への返済を断るという方法もある。しかし多くの債務者は、自己破産どころかサラ金の返済を断ることすらしたがらなかった。

     そこでぼくは本人に代わってサラ金業者との交渉をしたいと思った。しかしそのような交渉を弁護士外の人がすることは、「非弁行為」として固く禁じられている。

     そこで勤め先の区が雇っている弁護士に相談してみることにした。ケースワーカーとしてサラ金業者と交渉していいかどうか」と。弁護士明らかに良いとは言えないが、ケースワーカーとして交渉するのも仕方ないのではないか」という見解だった。それなら……と、あちこちのサラ金業者に連絡して交渉した。

    「本来、生活保護費からは一銭も返せないのですが、本人としては『切り詰めて少しでも返したい』と言っている。毎月些少な額だが返済するので、その代わりに残額は免除してもらえないか」と伝えたのだ。

     今のような法定金利を超える返済が禁止されている時代ではない。業者も渋々ながら承諾する感じだった。おかげで、ぼくは全国でもほぼ唯一の“サラ金問題に対処できるケースワーカー”となっていた。

    宇都宮健児氏は、多重債務者を救うために尽力してきた誠実な人
     その後、利息制限法を超える金利を「無効」として支払う必要がないように法律が変わった。その法改正の立役者となった宇都宮弁護士を、ぼくが知らないはずはなかったのだ。

     その後ぼくは、非営利の「環境・福祉・市民活動」だけを対象にした市民立の「未来バンク」を立ち上げた。すると、宇都宮さんのおかげで成立した貸金業法の改正が議論されていた時、「法の改正をどう思うか」とのことで、非営利の市民立バンク「未来バンク」の代表 として国会に参考人として招かれたのだ。

     同じ参考人陳述の場に宇都宮さんも招かれていた。ぼくは緊張のあまり宇都宮さんのことは見ていないが、そこに参加した仲間たちから宇都宮弁護士が興味深そうに、歓迎するような視線で見ていた」と教えられた。

     その時の「貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第一〇号)」の参考人説明の議事録は、インターネット上にも残っている。

     その後、宇都宮さんが都知事に立候補するとの連絡を受けて、応援演説を依頼されて一緒に街角に立った。宇都宮さんは、やはりぼくのことを覚えていてくれていた。

     その時は、木内みどりさんと一緒に応援演説をした。木内さんもとても誠実な人だった。有名人だというのに、道端で宇都宮さんのビラを配っていたのを覚えている。

     木内さんには、その後に早稲田大学で行ったシンポジウムにも出席してもらったことがある。「優さんに言われたことを断るわけないでしょ」と言ってくれた。亡くなってしまった(昨年11月)のは、とても寂しいことだ。その木内さんと2人で宇都宮さんの応援演説をしたことは、自分の心の中に大事な思い出として記憶されている。

    小池百合子氏は「人を人として見ていない」と感じた

    小池百合子

     一方の小池百合子さんは、ぼくが監事として関わっている「ap bank」が毎年行っていた「ap bank fes」に急遽参加してきたことで一緒になった。ap bankにいちばん中心的に関わっている小林武史さんから、小池さんから「急に出たい」と言われて断り切れなかったと聞いた。

     小林武史さんはミュージシャン以外をメインステージに上げない。そのため、別に「トークステージ」を用意して行う。「なんとも厚かましい政治家だろう」と感じた。

     そして彼女はステージに上がる前から、防衛大臣として「戦車をハイブリッドに」などということを言っていた。「戦車」は言うまでもなく人を殺すための装置だ。それがハイブリッドになったとして、ハイブリッド車に轢き殺されて、エコでよかった」というわけがない。そもそもの発想が不真面目で軽薄なのだ。

     当日のステージでは「我が家の環境大臣」というコピーで表彰状を渡していた。ぼくも受け取ったが、なんとも“だしに使われた”感が強かった。ステージで目を合わせようとしても、彼女の視線はぼくの頭の上に向いている。相手にされている感触もなかった。

     ぼくのことを、自分のキャッチーなアイデアの引き立て役にしているだけ。この人は人を人として見ていないし、自分を売るために利用する対象としてしか思っていない人なのだと感じた。

    まっすぐに人と向き合う山本太郎氏と知り合えたことに感謝

    山本太郎

     そして3人目にお会いしたのが「れいわ新選組」山本太郎さんだった。初めて会ったのは、松田美由紀さん、岩上安身さん、小林武史さん、岩井俊二さんらが発起人となって立ち上げた「ロックの会」だった。「3.11以降」に集まったグループで、初回が6月9日だったことから「ロックの会」という名前にして、「日本、そして世界を、地球を、未来に繋げていくための会」として立ち上げられたものだった。

     ぼくはその会に呼ばれていた。人の顔と名前を覚えるのが苦手で、よく知っている顔を見かけたが名前は出てこなかった。そこで頭を下げて会釈した。それが山本太郎さんだった。山本さんはYouTubeでぼくの顔を知っていたようで、自らぼくに近づいてきてくれた。そして彼はぼくと初対面であることを知っていたようで、「どうも山本太郎です」と名乗ってくれた。

     なんとも人好きのする人で、彼とはずっと友達でいたいと一瞬で思った。そんな風に感じたのは京都大学原子炉実験所の助教だった小出裕章さん以来だ。初めてお会いしたとき、お互いに名前は知っているものの、初対面だったのだ。「お会いするのは初めてですよね、不思議な感じです」と、どちらともなく話し始めた。

     それから山本太郎さんとは、福島県をはじめ各地のイベントで同席した。まっすぐに人を見る人だ。少なくとも、まっすぐに向き合ってもらえている安心感がある。彼に知り合えたことに感謝したくなる。

    ◆沖縄出身の玉城デニー氏を「日本語わかるんですか」とヤジったのは小池氏!?

    玉城デニー

     2013年11月26日沖縄県知事の玉城デニーさんが沖縄県選出の国会議員だった時のこと。「特定秘密保護法」が強行採決される直前の「衆議院国家安全保障に関する特別委員会」で質疑に立った。

     すると日本語読めるんですか、日本語わかるんですか」という差別的なヤジが浴びせられた。玉城さんは沖縄出身で、ウチナンチュー日本人アメリカ人の両親を持つ、複雑な経歴の「ハーフ」だ。ヤジはそのことをからかったものだ。国会でそうした差別的な中傷を浴びたのは、後にも先にもその時だけだったという。そのヤジは「小池百合子さんからだった」と玉城さんは語っている。

     こういう言葉を、沖縄出身の人に向けて言うべきではないというのは当たり前のことだ。そういう人物が、日本の首都の知事として立候補しているのだ。

     私は知事として恥じる必要のない人を選択すべきだと思う。今、全世界で「ブラックライヴズ・マター」が合言葉になって、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える運動が広がっている。小池さんには、それと同じ意味合いの差別意識を感じるのだ。

     さて。日本はこの時代に、どういう選択をするのだろうか。

    【「第三の道」はあるか 第3回】
    <文/田中優 写真/横田一>

    【田中優】
    1957年東京都生まれ。地域での脱原発やリサイクルの運動を出発点に、環境、経済、平和などの、さまざまなNGO活動に関わる。現在「未来バンク事業組合」「天然住宅バンク」理事長、「日本国ボランティアセンター」 「足温ネット」理事、「ap bank」監事、「一般社団 天然住宅」共同代表を務める。現在、立教大学大学院和光大学大学院横浜市立大学の 非常勤講師。 著書(共著含む)に『放射能下の日本で暮らすには? 食の安全対策から、がれき処理問題まで』(筑摩書房)『地宝論 地球を救う地域の知恵』(子どもの未来社)など多数

    宇都宮健児弁護士


    (出典 news.nicovideo.jp)


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     梅雨時に撮影された東京スカイツリーの写真が、非常に幻想的で美しいと見る人を魅了しています。スカイツリーにこんな一面があったとは。

    【画像】幻想スカイツリーの別角度

     そこに作っているのは、ライトが薄くかかった雲を照らしたスカイツリーの姿。昼間のスカイツリーからは想像もつかないほど、幻想的な姿に写っています。

     この写真を公開したのは、写真家のJunyaさん(@jungraphy__)。「梅雨時のスカイツリーが最高にかっこいいからぜひ見てほしい」というコメントともに投稿したこの写真は、6万5000件以上の「いいね」を集めるほどの人気となっています。

     このスカイツリーにリプライ欄などでは、「超絶かっこいいです」「まるでファンタジーの世界みたく幻想的で素敵です!」「SFの世界に迷い込んだ雰囲気、かっこいいです!」「ダンジョン感があってめちゃめちゃ好きです」「自分でも撮ってみたくなりました」といった声が寄せられていました。

    画像提供:Junyaさん(@jungraphy__)

    美しい……


    (出典 news.nicovideo.jp)


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     経済活動の再開が進むアメリカで、新型コロナウイルスの感染拡大が止まらない。新たな感染者が1日で3万6000人以上確認され、過去最多となった。

     ジョンズ・ホプキンス大学によると、全米の感染者236万6961人で、死者は12万1746人に上っている。ワシントンポストなどは、24日に発表された全米の新たな感染者が1日で3万6000人以上にのぼり、これまでで最も多くなったと伝えている。

     カリフォルニア州で新たに7000人以上が感染するなど、アメリカ西部や南部を中心に急速に感染が広がっている。一方、感染者が減っているニューヨーク州など3つの州は24日、感染が拡大する他の州から訪れる人に対し14日間の自主隔離を求めることを明らかにした。
    ANNニュース
     

    ▶︎映像:アメリカで感染拡大、新規感染者が1日最多の3万6000人以上に

    新規感染者が1日最多の3万6000人以上に アメリカで感染拡大止まらず


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    【動画はこちら】

    畑を走る熊の動画がドローンで撮影され話題になっています。動画には、高速度で走る熊の姿が映し出されています。

    動画には「想像の100倍速い」「想像より遥かに速い」「熊がドローンを怖がって二度と人里に近づかないでくれるといいですね。獣害対策にドローンはいいかも」などのコメントが寄せられています。

    本当に凄い速さで走れるのですね。大人の熊は時速60kmで走れるといいます。こんな速度で追いかけられたら、人間はすぐに追いつかれてしまいそうです。

    【動画はこちら】

    「想像の100倍速い」走る熊をドローンで撮影!あまりの速度に驚きの声!


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    政治と国民、政治の中でも「対話」が欠けている――そんな問題意識を、民主党政権の運営に関わった3人が大学のオンライン講義でぶつけあった。

    講義は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスSFC)の総合政策学部で松井孝治教授が開講している「現代政治論」の一環で、2020年6月16日に劇作家の平田オリザ氏と衆院議員の細野豪志氏とをオンラインで結んで行われた。

    「対話」が欠けている象徴として取り上げられたのが、6月17日に閉会した通常国会では1回も行われないままだった党首討論だ。12年には衆院解散の引き金にもなった党首討論だったが、17~19年の3年で開かれたのは、わずか3回。18年には与野党双方から「歴史的な使命は終わってしまった」といった言葉が出るなど、形骸化しているのが実情だ。どうすれば政治に「対話」は取り戻せるのか。

    民主党政権の中枢を見た3人

    松井氏は12年間にわたって民主党の参院議員を務め、官房副長官として鳩山政権に仕えた。平田氏は内閣官房参与として鳩山氏のスピーチライターを務め、松井氏との共著「総理の原稿――新しい政治の言葉を模索した266日」(岩波書店)でも知られる。細野氏は民主党政権で環境相などを歴任し、今は自民党の衆院会派「自由民主党・無所属の会」に所属する。

    平田氏の定義によると、「会話」(conversation)は「親しい人どうしでのおしゃべり」なのに対して、「対話」(dialog)は「知らない人との情報の交換。知っている人どうしでも、価値観が異なる時のすり合わせ」。この文脈を踏まえる形で、細野氏は、

    「この10年ぐらいで政治との距離が広がっている。政治に対するシンパシー(共感すること)もないが、エンパシー(他者の感情を理解、共有すること)がなくなってきている気がして...」

    などと危機感を語った。さらに、「国民と政治」の関係が損なわれている背景には、「霞が関と政治」「与党と野党」の関係悪化があるとみる。

    「すべての問題について国民がすべて理解するというのは難しい。(国民が政治に対して向ける)『こいつらに任せて大丈夫なのか』とか『こいつらはちゃんとやっているのか』ということに対する信頼が、異常に今、損なわれてしまっていると感じる。その具体的な姿として、多分皆さんが見ているのが、霞が関と政治の関係、与党と野党との関係。いずれも、少なくとも私が20年見ている中で言うと、最悪の状況にある」

    「『ひとりの人間としての総理大臣』は、どう国民に共感してもらえるか」

    とりわけ与野党の関係悪化の象徴として細野氏が挙げるのが、1999年11月に小渕政権で始まった党首討論だ。曰く、「特に2000年代前半ぐらいは、非常に党首討論で政治が動いた」が、今となっては回数も減り「行われたとしても非常に注目度が低い。これも『対話』がないことの象徴だと思う」。

    最近の「対話」を感じさせる数少ない例が、新型コロナウイルスをめぐる補正予算案に野党の大半が賛成したことで、「若干光明があった」とする一方で、「こういう事態だから当然と言えば当然」とも。政治が国民の信頼を得られない一因を「仮に違いがあっても、それを乗り越えていくみたいな姿が見えないこと」だとみる。

    松井氏は、「政治家の肌感覚を国民に伝える」「価値観を共感してもらう」ことがカギになるとの立場だが、民主党政権ではそれが道半ばだったことも語った。

    「『ひとりの政治家が何を感じているのか』、みたいな肌感覚みたいなものが、もうちょっと昭和の政治家とか、平成初期の政治家は、国民に伝わっていた気がするんだけど、それをどう取り戻すか、みたいなことが、僕の中で、ずっともやもやしている。典型的には、10年前の鳩山内閣のことから、ずっともやもやしててね」
    「(鳩山内閣で取り組んできたのは)『ひとりの人間としての総理大臣』は、どう国民に共感してもらえるか、その人の価値観みたいなものを共感してもらうのか。まったく失敗しちゃったけど...」

    クリントン氏とメルケル氏が見せた「対話」の姿

    平田氏によると、日本の政治家は中選挙区制を背景に「演説」や「会話」が得意な人が多かったが、小選挙区制度は「『あなたはそう思いますが、私はそう思います』ということの、『対話』のキャッチボールができる政治家を育てるはずの制度だったはず」。その理念も長期政権で失われつつある。

    「結局政権交代がないので、自民党の中で公認を得なきゃいけない。そのためには自民党というムラ社会の中で、やっぱり『会話』の上手い人が、要するに『まあまあまあ、そこはひとつ』みたいな人が出世をしていってしまうというのが現状かと思う」(平田氏)

    ここで平田氏は、市民との「対話」の例を2つあげながら、背景を「背負う」ことの意味を説いた。ひとつが1998年11月に米国のクリントン大統領(当時)が来日した際に「筑紫哲也NEWS23」(TBS)で行われたタウンミーティングだ。大阪からの中継で番組に参加した中年女性は、当時波紋を広げていた不倫問題を質問したが、クリントン氏は「それなりに、ちゃんと答えた」。

    もうひとつが、ドイツのメルケル首相が20年3月に行った、移動制限への理解を求める演説だ。メルケル氏は、自らが旧東ドイツ出身だという背景を念頭に

    「こうした制約は、渡航や移動の自由が苦難の末に勝ち取られた権利であるという経験をしてきた私のような人間にとり、絶対的な必要性がなければ正当化し得ない」

    と述べている。平田氏は、こういった事例と日本を対比させる形で

    「自分のバックグランドを背負って、ちゃんとしゃべる、というのが対話の概念だが、ここが非常に弱い」
    「折り合いをつけたりするのがエンパシーの醍醐味だが、そこのところは時間がかかる」

    とした。

    「あの国会の予算委員会の質疑は『なに、あれ?』」

    小選挙区をめぐる平田氏の議論には、細野氏は反論した。

    「特に衆議院の現職の場合は、それ(対話)をやらないと今勝てないので、相当、訓練を積んでいるはず。それをもっと主要な人が、閣僚になった人、総理になった人が、どんどんやる姿というのは、もっとあっていいような気がする」

    だが、この見方には松井氏は否定的だ。かつての党首討論の方が、まだ「対話」があったとの見方だ。

    「本当に対話をしてるんだろうか?と(思う)。それから、国会ではおよそ対話をしていない、あの国会の予算委員会の質疑は『なに、あれ?』。昔、何だかんだ言いながら、党首討論というのは、ある種2人の関係では対話があったんですよね。党首討論の一番試行の段階で最初の話は、小渕さんと鳩山さんの『冷めたピザ』という話だったんだけど、鳩山さんという方は、今はけちょんけちょんに言われてるけど、まぁ何ちゅうかユーモアのある人だったし、そういうところで少し敵対しながらもユーモアを持って相手に接しよう、みたいなところはあったし、他の政治家も、党首討論になると意外と...。最近で言うと例えば安倍さんと玉木さん(玉木雄一郎国民民主党代表)の関係の対論は、そんなに捨てたものでもない」

    「ああいうひとつひとつの判断が、国会の討論という場で行われていけば...」

    12年11月14日党首討論は、野田佳彦首相(当時)が自民党安倍晋三総裁(同)に対して解散を明言した。松井氏は、この時のやり取りを、議論が政策判断につながった例として強調した。

    「ああいう党首討論みたいなものがあれば、お互い激しくやったり、色々欠点を指摘する人はいるかもしれないけど、お互い背負っているものを背負いながら、相手と話をして、あの時も結局、安倍さんは最初、野田さんの条件には乗らなかったけど、『でもまあいいや』『ここまで来たら、やりましょう』という話で、野田さんは解散というものを、その場で言明された。ああいうひとつひとつの判断が、国会の討論という場で行われていけば、国民は『国会でこうやって議論してるんだ、立場は違うしお互い自分はこっちに賛成だとか、どっちもどっちだとか色々あったとしても、それぞれが何を考えて何を背負っているのか』とか、もうちょっと分かるんだけど、今の予算委員会の質疑見たって、例えばじゃあ枝野幸男さん(立憲民主党代表)は何背負ってるんですか?あるいは辻元清美さん(立憲民主党幹事長代行)は何背負ってるんですか?ということが見えてこないんですね」

    細野氏も、予算委員会が重視されて党首討論が軽視されがちな風潮を「本当に残念」だとして、何らかの形で与野党の党首が議論する様子を国民に見せるべきだと訴えた。

    「本当は党首討論で生身の人間が出てきて、そこでまさに討論しているという面では、またとない機会だが、それを与党・野党ともに利用しようとしない。これは本当に残念だと思う。もうひとつ言えるのは、党首討論ではどうしても時間が短いし、できないのであれば、党首会談でもいいかもしれない。重要な場面では。これもほとんど行われていない。国を代表する政治家が、そういう場面を見せるというのは、国民から見た時に政治を見る目がガラッと変わる」

    松井氏は、国会の会期制を撤廃して、通年で国会を開くべきだというのが持論だ。それが仮に出来ないとしても「閉会中は党首討論だけやればいい」「閉会中は霞が関を休ませるという意味でも、閉会中審査を毎週やって...(そこで党首討論をする)」といった「願望」を語っていた。

    シルバーデモクラシーという民主主義上の「ものすごく大きなバリア」

    この春は、新型コロナウイルスの影響でアルバイトの収入が減って学費の納入が困難になる大学生が出るなど、学生と政治の関係もクローズアップされた。細野氏はこの問題を通して、いわゆる「シルバーデモクラシー」の問題への思いを新たにしたようだ。

    ある日、細野氏が昼食を買いに議員宿舎から議員会館に向かって歩いていると、高校生らが選挙について議論するイベント「全国高校生未来会議」で顔見知りだった学生に「ちょっと話聞いてください」と声をかけられた。その大学生が口にしたのは、「今、学費の請求が来るんだけど、アルバイトがなくて困っている学生も多いんです」。細野氏は直感的に「これは何とかせないかんな」と、自民党稲田朋美幹事長代行と会って窮状を伝えてもらったという(編注:稲田氏は4月24日安倍氏と会い、学費納入期限の延期などを求めている)。

    細野氏は、今回のケースが、政治が若者に目を向けるきっかけになりうると見ている

    「今回、学生がそういう形で動くことによって、大学生に目が向いた。若い人に目が向いた。これは、こういう不幸な事案ではあるけれども、ひとつの結果」
    明らかに流れは変わっているので、10年前言ってもなかなか賛同者が集まらなかったところが、今は一番若い人たちに目を向けていかなければならない、ということになっている。
    意識の中では、相当定着している」

    だが、現実問題としての「シルバーデモクラシー」の問題も立ちはだかる。20代よりも70代の方が投票率が高いからだ。

    「70代の人に受けることを言った方が圧倒的に我々は選挙で有利なんだけど、しかし、なおかつ、『こういうことはやらなきゃいけないんだ』という(ことを実現するための)、ものすごく大きなバリアが民主主義上あることは、分かっておいてもらいたい」

    細野氏を呼び止めて学費の問題を訴えた学生はSFCの所属だ。そのことも念頭に、積極的に政治家コンタクトするように訴えた。

    「これは本当に皆さんに信じてほしいのは、ほとんどの政治家は、学生が『何かやるから話を聞かせてくれ』と言ったら喜んで行くと思う。それで言って来ないのは、来なくていい人だから。それは選挙区関係ない。そういうチャンスを皆さんに作ってもらえれば、我々は喜んで本当にどこでも行きますけどね」

    J-CASTニュース編集部 工藤博司)

    2012年11月14日に党首討論に臨む野田佳彦首相(当時、写真右)と自民党の安倍晋三総裁(同、写真左)。この日の党首討論で、野田氏は衆院解散を表明した(写真:Natsuki Sakai/アフロ)


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    【なぜ、日本の国会から「対話」は消えたのか そして、取り戻すことはできるのか】の続きを読む

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     急いでいるあまり、ガラスのドアに気づかず、ドアにぶつかってしまった経験がある人はいるだろうが、海外では、ガラスのドアにぶつかり、死亡した人がいる。

     インド・ケーララ州で、43歳の女性が、銀行のガラスでできた出入り口のドアにぶつかり死亡したと、海外ニュースサイト『Times of India』と『The Star』が6月20日までに報じた。

     ​>>空港からの“擬似旅行サービス”を発表も、飛行機に乗って降りるだけ?「冗談かと思った」の声も<<​​​

     報道によると、女性は6月15日の正午頃、銀行を訪れたという。女性は銀行の中に入った後、車の鍵を車の中に置き忘れたことに気づき、急いで車に戻ったという。女性は銀行の出入り口を通って車に戻ろうとしたが、出入り口のドアがガラスでできていたため、ドアが閉まっていると気づかず、ドアに激突したそうだ。

     女性がドアにぶつかると、ドアのガラスが粉々になり、女性の身体に刺さった。『Times of India』は、女性がドアにぶつかった時の映像を公開しているが、女性は小走りでドアに向かい、小走りの勢いをつけたままドアにぶつかっている。女性は標準的な体格で、身長も、周りの女性と比べると標準的に見える。女性はドアにぶつかるとその場に座り込み、大きなガラスの破片が女性の近くに落ちているのが分かる。

     事故の様子を見た行員が救急車を呼び、女性は病院に運ばれたが、大量出血により死亡したという。

     このニュースが世界に広がると、ネット上では「自分もガラスのドアにぶつかった経験がある。その時はただ痛かっただけだけど、死亡した人がいるなんて怖い」「映像を見たけど、小走りをしているものの、物凄い勢いだとは思わない。質の悪い安いガラスだったのではないか」「銀行に入ったのだからガラスのドアがあることは知っていたはず。入った時はドアは開いていたのか」「銀行は注意書きをするべきだった。ガラスにぶつかったのは女性が初めてではない気がする」などの声が挙がっていた。

     海外には、他にもガラスにぶつかり怪我をした人がいる。
     アメリカニューヨーク州で、当時83歳の女性が、アップルストアガラスでできた壁にぶつかり、怪我をしてアップル社を訴えたと、海外ニュースサイト『Forbes』が2012年3月に報じた。

     同記事によると、女性は2011年12月アップルストアを訪れたが、ガラスでできた壁があることに気づかずぶつかり、鼻を骨折したそうだ。女性は「鼻が骨折したのはガラスの壁にぶつかる可能性があることを警告しなかったアップル社の怠慢」だとして、アップル社を訴え、100万ドル(約1億700万円)の損害賠償を請求した。女性とアップル社はのちに和解している。和解の詳細については明かされていない。

     ガラスのドアにぶつかるという身近な事故が、大きな悲劇を招くこともあるようだ。

    記事内の引用について
    「Woman walks into glass door in Kerala bank, succumbs to injuries」(Times of India)より
    https://timesofindia.indiatimes.com/city/kochi/woman-walks-into-glass-door-in-kerala-bank-dies-after-broken-shards-pierced-into-her/articleshow/76389578.cms
    「Woman walks into glass door and dies」(The Star)より
    https://www.thestar.com.my/news/nation/2020/06/20/woman-walks-through-glass-door-and-dies
    Lawsuit Blames Apple's Glass Doors for Plaintiff's Broken Nose」(Forbes)より
    https://www.forbes.com/sites/kevinunderhill/2012/03/26/lawsuit-blames-apples-glass-doors-for-plaintiffs-broken-nose/#3cce594e61e4

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    (出典 news.nicovideo.jp)


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     前法務大臣の河井克行容疑者と妻の案里容疑者が公職選挙法違反の買収容疑で逮捕された事件で、関係者によると、克行容疑者は広島の県議会議員らの一部に現金を渡したことを認めた上で買収の意図を否定しているという。一方、渡した現金の出どころについては「自民党本部からの1億5000万円ではなく、自分で用意した金だ」などと周囲に説明しているということだ。

     また、陣営の関係者や後援会の幹部に現金を渡したことについては、逮捕後の取り調べに対し「選挙活動でかかった実費や報酬だった」などと供述しているという。

     一方、参議院選挙直前の去年5月、当時、案里容疑者の後援会長を務めていた府中町議会の繁政秀子議員は、選挙事務所で克行容疑者から30万円を受け取ったことを明らかにした。その際に「安倍総理から」という言葉をかけられたという。
    ANNニュース
     

    映像:業者にデータ削除依頼 河井克行容疑者が証拠隠滅か

    河井克行容疑者から「安倍総理から」と30万円 受け取った府中町議が明らかに


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    このほどイギリスで、白鳥が産んだ卵を人間に潰されてしまった後に死骸となって発見された。この白鳥は「傷心によるストレスで死んでしまった」と地元の野生動物の活動家が話しており、関心を集めている。『Manchester Evening News』『Mirror』などが伝えた。

    グレーター・マンチスターボルトンの地域情報交換のために公開されているFacebookに今月18日、マイケルジェイムズ・メイソンさん(Michael James Mason)が投稿した写真が人々の涙を誘っている。そこには産んだ卵を見つめる1羽の白鳥の姿があり、最近になってこの白鳥が死んだことが綴られていた。

    マイケルさんは白鳥を約2か月以上も見守ってきたが、白鳥はカーズリー付近を流れるマンチスター運河の川岸に巣を作り、6個の卵を産んでいた。一般的に白鳥はつがいで子育てをして、その生涯を終えるまで相手を変えることなく添い遂げるというが、この白鳥も夫婦で卵を見守っていたようだ。しかし先月20日のこと、10代の少年達が白鳥の巣に石やレンガを投げつけて卵を潰してしまったのだ。巣には投げつけられたレンガが転がっており、3つの卵が潰れていた。

    しばらくして割れた卵のにおいを嗅ぎつけたのか、犬が踏み込んできたり、アヒルが襲うなどしたことでついに卵は1個だけになってしまった。さらにメスの白鳥を追い詰めたのは、つがいとして一生を共にするはずのオスがいなくなってしまったことだった。

    その後、メスの白鳥は巣の中で息絶えているところを発見された。野生動物の活動家であるサム・ウッドロウ氏(Sam Woodrow)は「生涯のパートナーがいなくなり、傷心のうえストレスも重なって死んでしまったんだと思います」と明かしている。

    またFacebookに写真を投稿したマイケルさんは「あまりにも悲しすぎて、本当はこのストーリーを投稿するつもりはありませんでした」と前置きし、白鳥について次のように綴っている。

    「オスはメスの元を去ってしまいました。そして悲しいことに私は今朝、メスが巣の中で死んでいると知らされたのです。私は12週間ほどメスの成長を見守ってきましたが、本当に泣きたい気分です。」

    この投稿には、多くの人が悲しみとレンガを投げつけた少年らへの怒りの声があがった。

    「どうして人間は無知でここまで残酷になれるんだ。」
    「これは心が痛む。少年らは名をあげられ恥を知るべきだ。犬の飼い主も同様だ!」
    「これは逮捕されてもおかしくない犯罪だ。セキュリティカメラがあれば彼らを拘束できるはず、凶悪なことは阻止しないと!」

    RSPCA(英国動物虐待防止協会)のスポークスマンは「この悲惨な事件を調査しています。情報をお持ちの方は当方までご連絡願います」と白鳥の被害について情報提供を呼びかけている。

    画像は『Manchester Evening News 2020年6月20日付「Swan whose nest was smashed up by vandals with bricks ‘dies from a broken heart’」(Image: UGC)』のスクリーンショット
    (TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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     日本に観光に中国人が、日本の桜や環境の清潔さ、また秩序正しさを見て「うらやましい」と感じることは多々あるようだ。では、日本人が中国に対して「うらやましい」と感じることあるのだろうか。中国メディアの百度はこの点を取り上げ「日本人が中国をうらやましい」と感じる3つのポイントを挙げているが、いくらか疑問符が付くものだった。

     一つ目は果物の値段が安いこと。日本は農地が狭く、人件費も中国に比べて高い。また、果物に求める品質のレベルも高いため、果物の値段は中国に比べてかなり高い。そのため、日本では果物を半分とか何分の一に切り分けてケースで売られていることもあるが、中国では果物自体の値段が安いため、そうした売り方をされていることはめったにない。

     二つ目は自家用車事情。日本では駐車場代が高く、車の維持には相当のコストがかかる。中国はこの点、多くの場所で駐車場もまだまだたくさんあり、自由に路上駐車できるスペースもかなりある。こうした事情から、中国では自家用車の維持コストが安く抑えられる。

     三つ目はごみの分別。中国ではまだ多く場所でゴミの分別は行われていない。例えばマンションでは、管理費さえ払っておけば、ごみ捨て場に分別せずに捨てておき、あとは管理人やごみの収集者が資源ごみなどを抜き取って捨てておいてくれる。中国メディアは「日本ではかなり細かく分別する必要があるため、この点はうらやましいに違いない」と述べている。

     ただし、この3つの点も「場所によっては」との但し書きが付きそうだ。というのも、新型肺炎で物価の高騰にさらに拍車がかかっている。また、大都市や中小都市では今、自家用車の所有率が急上昇し駐車場がない「停車難」が問題になっている。さらに、北京や上海などではゴミの分別がすでに始まっている。残念ながらこの記事が取り上げている日本人がうらやましいと思うはずのその3つのポイントが、今や風前の灯となってしまっているようだ。(編集担当:時田瑞樹)(イメージ写真提供:123RF)

    日本人が「中国人うらやましい!」と感じる3つのポイントとは=中国メディア


    (出典 news.nicovideo.jp)


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    1970年代以降、大人が成熟できない社会に

     史的ルッキズム研究と題したこのコラム。前回は、1970年代から始まる省力化と技術集約型産業への転換が、社会全体を学校化させていったことを見てきました。大人たちが研修と学習に追われ、つねに勉強している社会。大の男が酒もたばこもやらずに、朝から読書をして、終わりのない学習を続けるのです。喫煙の規制が強化され、かわりに向精神薬が蔓延していった時代です。まるで踊り場のない階段を登り続けるように、成熟の節目のないまま老いていく。なにかをやり終えるということが困難になった時代です。

     人間が何かをやり終えることが困難になった時代とは、言い換えれば、自尊心を形成することが困難になった時代ということでもあります。自尊心、誇り、自己愛、たんに自信と言ってもいいでしょう。何歳になっても若々しく振舞えるようになった現代人は、他方で、自信をもつことが難しくなった人間です。

    ネトウヨは常に不安でいっぱいいっぱい
     昔の保守的な老人は、自分はすべてわかっていると言わんばかりの自信に満ちた態度をもっていました。泰然と構えることを良しとしていました。

     しかし、現代の保守層はそうではありません。ネトウヨと呼ばれる新しい保守層は、慢心することがありません。レイシズムの議論になれば、われわれ日本人こそ差別されている被害者ダーと言い、極東国際軍事裁判は不当ダーとか、押し付けられた憲法ダーとか、マスコミ報道は外国人に乗っ取られているのダーとか、日本国がいかに危機的な状態にあるかを忙しくまくしたてていきました。彼らはつねに不安につきまとわれ、危機感でいっぱいで、そうあることを運動の原動力にしてきました。

    ◆自信を取り戻すための歴史修正主義
     この落ち着きのない、危機感でいっぱいいっぱいな傾向は、1990年代に始まります。90年代に新しい保守層を糾合した「自由主義史観研究会」「新しい歴史教科書をつくる会」は、設立当初から一貫してこの現代的な不安を表明していました。「新しい歴史教科書をつくる会」は、戦時中の「慰安婦」問題など現在まで続く歴史論争を繰り広げることになるのですが、その内容の是非については、ここでは措きます。

     私がここで考えたいのは、その歴史観の内容ではなく、彼らの動機付けです。彼らは何に突き動かされて歴史論争に取り組んだのか。自由主義史観研究会の代表・藤岡信勝氏は、このことを明確にしています。彼は、自分たちが失った自尊心・誇り・自己愛・自信を回復するために、歴史記述を見直すべきだと言ったのです。

     これは歴史学における発明と言えるものでした。多くの人々が自尊心を損なわれていると訴えたことが、藤岡信勝氏を成功に導きます。それまで歴史に関心を持たなかった人々を論争にまきこむことに成功したのです。

    コンプレックス商法で運動を拡大
     これは今から振り返って考えてみれば、一種のコンプレックス商法と言えるものでした。コンプレックス商法とは、不安や劣等意識を抱いている人々に働きかけ、解決策とされる商品やサービスを販売する方法です。身長増大、肥満解消、脱毛、包茎矯正などがそうです。

     藤岡信勝氏はこの方法を歴史論争に持ち込みました。私たちが自信を失っている原因は、従来の歴史観が誤っているからであって、正しい歴史観を身に付けることで自信を回復することができるのだ、というわけです。80年代までの歴史論争と90年代以後の歴史論争との違いはこの点にあります。藤岡信勝氏は、歴史学とコンプレックス商法を混ぜあわせることで、新しい質の読者を獲得し、運動を急速に拡大していったのです。

    ※近日公開予定の<史的ルッキズム研究5>に続きます。

    <文/矢部史郎>

    【矢部史郎】
    愛知県春日井市在住。その思考は、フェリックス・ガタリ、ジル・ドゥルーズアントニオ・ネグリ、パオロ・ヴィルノなど、フランスイタリアの現代思想を基礎にしている。1990年代よりネオリベラリズム批判、管理社会批判を山の手緑らと行っている。ナショナリズムや男性中心主義への批判、大学問題なども論じている。ミニコミの編集・執筆などを経て,1990年代後半より、「現代思想」(青土社)、「文藝」(河出書房新社)などの思想誌・文芸誌などで執筆活動を行う。2006年には思想誌「VOL」(以文社)編集委員として同誌を立ち上げた。著書は無産大衆神髄(山の手緑との共著 河出書房新社2001年)、愛と暴力の現代思想(山の手緑との共著 青土社、2006年)、原子力都市(以文社、2010年)、3・12の思想(以文社、2012年3月)など。



    (出典 news.nicovideo.jp)


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